トヨタ・クラウン
ピンクのボディカラーの設定(限定モデル)と大胆なマスクの採用で、日本中を驚かせた新しいクラウン。保守的な高級車というイメージの強いクラウンだが、歴史を振り返るとスタイリングもメカニズムも革新的な試みが数多く、そういう意味では今回も実にクラウンらしいモデルチェンジと言うことができる。旧型はロイヤル、アスリート、ハイブリッドの3シリーズで展開していたが、新型はロイヤルとアスリートの二本立て。それぞれにハイブリッドのグレードを設定したのは、ハイブリッドはもはや珍しいモデルでない証拠。そんな注目のハイブリッドは直4の2.5ℓガソリンエンジン(178ps)とモーター(143ps)の組み合わせ。一方、ガソリンモデルは3.5ℓ(アスリートのみ)と2.5ℓのV6エンジンが用意される。
押し出し最強!の王冠をイメージしたグリル
クラウンらしい品格と存在感をアピールすべく採用された大胆なフロントグリルは「クラウン=王冠」がモチーフ。特にアスリートはロイヤル以上にアグレッシブな形状で、バンパー形状を変更し、通常二分割されるグリルを一体化した大型グリルが目を引く。最初はその押し出しの強さに最違和感を感じる人もいるだろうが、半日もすればすっかり目に馴染み、旧型のデザインでは物足りなく感じてしまうほど。スポーティな印象を強く与えるのに成功している。
シリーズによって別の表情を見せるインテリア
日本らしい美意識が感じられるインテリアは、まさに「上質」のひと言。ロイヤル・シリーズのインテリアは、茶木目のパネルが貼り巡らされ、亜麻色のシート(栗色の設定もアリ)で明るく、気品に溢れている。一方のアスリートは黒木目に黒いシート(レンガ色×黒のツートンも選択可能)の組み合わせで「大人のスポーツ」といった雰囲気だ。ダッシュ周りの造形こそ共通だが、シリーズによって異なるテイストのコントラストをつけている。
タッチパネルで車両状態を直観的に制御
ダッシュボードの真ん中に配される8インチモニターのナビも(一部グレードではオプション)操作しやすいが、注目はその下にある「トヨタマルチオペレーションタッチ」。これは5インチのタッチパネル式液晶を採用し、エアコンから走行モード(スポーツ/ノーマル/エコ/スノーから選べる)の設定まで行える統合制御システム。アイコンとタブが分かりやすく、直観的に車両状態を把握し、好みに変更できる。高性能な制御システムをさらりと搭載するのがスゴい!
SPECIAL MOVIE
日本が誇る日本のための高級セダン、クラウン。14代目へとモデルチェンジを果たし、よりスタイリッシュへと進化。クラウンらしいラグジュアリーな【ロイヤル】もいいが、スポーティな【アスリート】は、大きな逆ツリー型グリルが目を引き、CMの「ピンククラウン」効果もあって、注目度も高い。そんなアスリートを動画でもチェクしてみよう。