三菱自動車工業 開発本部 EV・パワートレインシステム技術部 吉田裕明 インタビュー(4/5)

三菱自動車工業 開発本部 EV・パワートレインシステム技術部 吉田裕明 インタビュー
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スマートグリッドの検証もはじまる

さて、もう一つ、三菱自動車が進める電気自動車有効活用のための実証実験装置が愛知県岡崎に設置された。それが、M-tech Laboである。

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【吉田裕明】これは、三菱商事、三菱電機、そして三菱自動車の、三菱グループ3社によるスマートグリッドに関する実証実験装置で、東京工業大学と東京電力、そして三菱総研を加えた『けいはんなエコシティ次世代エネルギー・社会システム実証プロジェクト』の一つとなる、経済産業省の事業です。

20kW(キロワット)の太陽光発電装置、5台の電気自動車、それから電気自動車5台分のリユースバッテリーを備え、これに3kW×10台分のバッテリーの充放電装置PCSを設置したシステムが、岡崎にある名古屋製作所内に建設されています。併設の風力発電機はそれほど大型のものではなく、目的は、電力の変動をわざと起こさせ、外乱が電源系統に入るとどういうことが起こるかを検証するためにあります。

M-tech Laboでは、太陽光発電装置の発電する電気を、電気自動車や電気自動車に使われてきたリユースバッテリーに充電し、その電気を、生産本館と呼んでいる事務棟の電力供給に活用することにより生産本館の電力消費の平準化に活かしたり、あわせて、電気自動車を走らせたりして、実証実験を進めます。

実験は、一週間ごとに状況設定を変え、たとえば営業車として日中は電気自動車を走らせるパターンとか、あるいは住宅地で電気自動車を利用するときのパターンなど、さまざまに設定内容を変えることにより、いろいろなデータを集め、どのような状況で、どのように電力マネージメントをすると、電気自動車を使ったスマートグリッドを最適に活かすことができるかを検証していきます。

この実証実験は、今年の4月に始まったばかりだが、このプロジェクトの核となる3社は、三菱の名が示すようにグループ企業であり、グループの力はどのように活かされているのだろうか?

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【吉田裕明】三菱自動車が、三菱グループの各社に支えてもらっているなかで、各社の独自性を活かしています。三菱商事がプロジェクト全体のまとめや、リユースバッテリーの用途の検討を担います。三菱電機はエネルギーマネージメントシステムを開発し、そして三菱自動車が電気自動車を使った充放電を担当して、その企画検討などを行うというように、それぞれの得意分野を活かした役割分担をしています。

こうした実証実験がグループを通じてできることにより、三菱自動車がこれまで行ってきた、移動体というクルマを単に開発するだけでなく、これまでにない新しい商品価値を生み出す機会が得られる意義は大きいですね。

グループ会社との関係は、たとえば社長会という場で日常的な交流があるなど、コミュニケーションが取りやすく、各社の得意分野を活かして結束を強められるのが利点です。その中から、各社がそれぞれの事業化をしっかり見定めていくことができます。

将来へ向けた事業の可能性を検討する取り組みという研究開発の段階においては、大変有効ですね。ただ、まだはじまったばかりなので、本当の成果を評価するのはこれから先のことでしょう。

吉田裕明は謙虚に語るが、三菱自動車が世界に先駆けて量産電気自動車を市販し、続いてMiEVパワーボックスを売り出して、電気自動車からの充放電を実用化したことが、電気自動車の可能性の広がりと、電力という生活に不可欠なエネルギーの安定供給に道筋を示し、社会に広く貢献する牽引役になっていることは明らかだ。

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御堀 直嗣
筆者御堀 直嗣

1955年東京出身。自動車ジャーナリスト。玉川大学工学部機械工学科卒業。1978年から1981年にかけてFL500、FJ1600へのレース参戦経験を持つ。現在ではウェブサイトや雑誌を中心に自動車関連の記事を寄稿中。特に技術面のわかりやすい解説には定評がある。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。また現在では電気自動車の普及を考える市民団体「日本EVクラブ」副会長を務める。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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