【ahead femme×オートックワン】-ahead 3月号- オンナにとってクルマとは

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バッグの指定席

自動車メーカーの開発者に話すと、感心されることのひとつが「手ぶらでクルマに乗る女性はいない」ということである。

男性はポケットにお財布をつっこんで、手ぶらでどこへでも外出できてしまうから、案外その事実に気づいていない人が多い。

それが原因なのかどうなのか、クルマには女性がバッグを置くスペースというものが、いまだに確保されないままである。

日産のブルーバードシルフィなど、運転席と助手席の間にバッグが収納できることを打ち出したモデルもあるにはあるが、私を例にとれば、そこに収納できるバッグはパーティの時に持ち出す程度の大きさまでだった。いつも持ち歩くバッグは横幅40cm、厚さ10cmはあるため、とてもとても収まらない。

はたまた、軽自動車やコンパクトカーにはインパネやシートバックに「フック」が装備されているモデルが多いが、これも残念ながら使えた試しがない。

まず、そのフックはコンビニ袋をかけることが前提となっているので細く、女性用バッグの取っ手は太すぎてハミ出てしまう。もしかけられたとしても、耐荷重が1~2kgくらいのフックが多いので、ちょっと役不足だ。私がいつも持ち歩くバッグを計測したところ、3,4kgあった。

そんなわけで、バッグは状況によって車内をさまよっている。自分が運転する時には、空いていれば助手席へ。誰かが助手席に座るなら後席へ。後席もいっぱいならラゲッジスペースへ。とにかく、少しでも自分の近くに確保したいのが女心である。

なぜかと問われると、「近くにないと不安だから」としか言いようがないのだけど、運転中の自分の行動を振り返ってみると、信号待ちの時にふとスケジュール帳を開いて予定を確認したり、頭に浮かんだ原稿の書き出しをメモしてみたり、車内が乾燥するのでリップクリームを取り出して塗ったり、まぁとにかく頻繁にバッグに手を伸ばしていた。

ただし、もし床にバッグを置くことを良しとするならば、ウォークスルータイプのミニバンや、近頃の広い軽自動車なら問題は解決する。とくにワゴンRなどハイトワゴン系の軽自動車は、後席の足元が驚異的な広さなので、人を乗せてもバッグを置くスペースが確保できるほどだ。

とはいえ、汚したくない大事なバッグ。便利で安全な指定席を、誰か発明してくれないものだろうか。

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筆者
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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