スマート フォーツー mhd・ed 試乗レポート(3/3)
- 筆者: 清水 草一
- カメラマン:原田淳
電気自動車「スマート・フォーツーエレクトリックドライブ(ED)」はどうだ?
では、今回実証試験が始まったスマートの電気自動車「スマート・フォーツーエレクトリックドライブ(ED)」はどうだったか!?
このクルマ、電池はあのテスラが開発したリチウムイオンバッテリーを使っている。テスラのバッテリーってことは、パナソニックの汎用リチウムイオン電池がベースってこと。
電気自動車および先端バッテリーの開発では、日本は世界をリードしております。
今はまだ市販前のテスト段階なれど、航続距離は135キロと発表されている。三菱アイミーブは160キロだが、スマートのほうはヨーロッパ基準なので速度域が高い。電池容量はほぼ同じなので、実際の航続距離はかなり近いと思われる。
モーターの最高出力は41馬力。アイミーブの64馬力に比べるとちょい非力で、アクセルを踏んだ時の加速感は控え目だ。しかしまあ、考えてみりゃアイミーブもリーフも、発進加速は不必要なほどイイんだよね。電気モーターは停止状態から最大トルクを発生するので、加速が自動的にイイわけです。
なら、もっとモーターをちっこくして、消費電力を抑えたほうがいいという考え方もできるわけで、スマートEDは基本的にそっちの考え方なんね。
アクセルを踏むと、さすが電気自動車。
「フイィィィィィ~~~~~~ン」という電車みたいな音とともに加速して、つい指差確認したくなる。
加速力自体は特に問題ナシ。街中ならこれで十分だ。
しかし全体的な印象は、市販が始まってるアイミーブやリーフに比べると、まだちょっと粗削りだった。足回りがイマイチで、国産勢のような低重心の安定感は感じられなかったし、駐車する時の微速域だと、アクセルに対する反応が抑えられすぎていたり。
値段も決まってないし、現時点ですでに市販が始まっている国産勢の優勢は明らか!
少しホッとしますな。 しかしまあ、その差はわずかであることも確かです。電気自動車はバッテリー性能が命だ。いいバッテリーさえあれば作るのは簡単。だから追いつかれるのもすぐのはず。
ガンバレニッポン!
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