ロールスロイス ファントム シリーズII 海外試乗レポート/川端由美(3/3)

ロールスロイス ファントム シリーズII 海外試乗レポート/川端由美
ロールスロイス 新型「ファントム」シリーズII 「ファントム ドロップヘッド クーペ」 ロールスロイス 新型「ファントム」シリーズII 「ファントム ドロップヘッド クーペ」[北イタリア・コモ湖畔 ヴィラ・デステ] ロールスロイス 新型「ファントム」シリーズII [北イタリア・コモ湖畔] ロールスロイス 新型「ファントム」シリーズIIと、筆者の川端由美さん ロールスロイス 新型「ファントム」シリーズII クーペ(手前)とサルーン ロールスロイス 新型「ファントム」シリーズII 「Phantom(ファントム)」 ロールスロイス 新型「ファントム」シリーズII ラインナップ ロールスロイス 新型「ファントム」シリーズII ファントム・サルーン ロールスロイス 新型「ファントム」シリーズII ボンネットフードのマスコット「スピリット・オブ・エクスタシー」 ロールスロイス 新型「ファントム」シリーズII サイド・エンブレム ロールスロイス 新型「ファントム」シリーズII ドアノブ 画像ギャラリーはこちら

英国のカントリーロードを走って気付かされること

ロールスロイス 新型「ファントム」シリーズII 試乗1ロールスロイス 新型「ファントム」シリーズII 「ファントム クーペ」試乗18

たっぷりと睡眠をとったあとは、一路、ユーロトンネルを目指す。ここでもまた、最新の電子機器の助けを借りることになる。ユーロトンネルを走る列車の乗り口までの経路は少々複雑で、旅行者に難関である。が、最新のナビゲーション・システムが搭載されており、何ら迷うことはなかった。

狭い列車に巨体を押し込み、旅行者と思しき若者とムダ話をしているうちにドーバー海峡を越えていた。イギリスの道を走りだしたとたん、このクルマの故郷はやはりこの国なんだなあ、と感じる。モーターウェイはつなぎ目が多く、普通のクルマでは不快な突き上げを感じる。が、こうした道での乗り心地の良さこそ、ロールスロイスの本領が発揮されるところだ。

途中でモーターウェイを降りて一般道を走るときも、やはりこの国が故郷であることを感じる。スイスの山間の九十九折の道ではステアリング・フィールは少々物足りなかったが、大きなカーブが続く英国の田舎道を走るには最適な応答性を持っている。ロールスロイスといえば、とかく後席の乗り心地の良さばかり取りざたされるが、ドライバーズシートに乗ってみて、意外なほどきびきびとした身のこなしに感心する。

総走行距離1300kmの真実

ロールスロイス 新型「ファントム」シリーズII 試乗4
ロールスロイス 新型「ファントム」シリーズII 「ファントム クーペ」試乗16ロールスロイス 新型「ファントム」シリーズII ファントム・サルーンと川端由美さん

1300kmのマイレッジを刻んだのち、懐かしの”我が家”に到着した。ニコラス・グリムショーによって設計された本社工場はグッドウッドの丘から見晴らす美しい景観を壊さないように配慮して立てられている。……というか、パッと見ただけではどこに工場があるかわからないほど、自然の中に溶け込んでいる。

実際、この景色を眺めたあとならそうした配慮をした理由がよくわかる。瑞々しい緑の丘が連なる豊かな自然を、無機質な自動車工場を建てることで壊そうとは決して思えない。グッドウッドという土地は、それほど瑞々しい景色なのだ。唯一、工場のルーフを覆うグリーンルーフ(植物による屋上緑化)の中に淡いオレンジ色の花を付ける植物があり、その花が咲き乱れる季節にだけ、工場の在り処が見て取れる。そんなロマンチックなストーリーが似合うのも、このブランドならではだ。

ショファー・ドリブンでの快適な旅が約束されるのはロールスロイスの伝統だが、ファントム シリーズIIは、重厚な見た目とは裏腹に、オーナードライバーのための快適性とドライビング・プレジャーも盛り込んでいる点が素晴らしい。

時には快適に、時にはスポーティに、そんな風に好みに応じたドライビング・スタイルを楽しむ。幸運にもロールスロイス ファントムのステアリングを握ることの出来るオーナーにとっての、密かな魅力だ。

ロールスロイス 新型「ファントム」シリーズII フロント・正面ロールスロイス 新型「ファントム」シリーズII リア周りロールスロイス 新型「ファントム」シリーズII サイド・エンブレムロールスロイス 新型「ファントム」シリーズII ドアノブロールスロイス 新型「ファントム」シリーズII ボンネットフードのマスコット「スピリット・オブ・エクスタシー」
前へ 1 2 3

この記事の画像ギャラリーはこちら

  すべての画像を見る >

【PR】MOTAおすすめコンテンツ

川端 由美
筆者川端 由美

1971年生まれ。大学院 工学専攻 修士課程修了。1995年住友電工にて、カーエレクトロニクスやタイヤの研究にたずさわる。1997年、二玄社『NAVI』編集部に編集記者として転職。2004年からフリーランスの自動車ジャーナリストとなる自動車の新技術と環境問題を中心に取材活動を行なう。エンジニア、女性、自動車ジャーナリストといったハイブリッドな視点でリポートを展開する。国土交通省・独法評価委員会委員、環境省・有識者委員ほか。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

MOTA編集方針

「車好きのみんなが見ているメルマガ」やSNSもやってます!
カー用品・カスタムパーツ

愛車の売却を、もっと楽に!もっと高く!

  • 一括査定はたくさんの買取店からの電話が面倒?

    これまでの一括査定は、たくさんの買取店からの電話が面倒でした。MOTA車買取なら、最大20社の査定額をwebで簡単比較。やり取りするのは査定額上位の3社だけ。車の査定が楽に完結する仕組みです。

  • 一括査定は本当に高く売れるの?

    これまでは、買取店に会わないと査定額がわからず、比較がしづらい仕組みでした。MOTA車買取は、申込翌日18時に最大20社を簡単比較。加えて、買取店は査定額上位3社に選ばれるために競い合うから、どうしても高く売れてしまいます。

新車・中古車を検討の方へ

人気記事ランキング
最新 週間 月間

新着記事

新着 ニュース 新型車 比較 How To
話題の業界トピックス・注目コンテンツ

おすすめの関連記事

ロールスロイス ファントムの最新自動車ニュース/記事

ロールスロイスのカタログ情報 ロールスロイス ファントムのカタログ情報 ロールスロイスの中古車検索 ロールスロイス ファントムの中古車検索 ロールスロイスの記事一覧 ロールスロイス ファントムの記事一覧 ロールスロイスのニュース一覧 ロールスロイス ファントムのニュース一覧

この記事にコメントする

コメントを受け付けました

コメントしたことをツイートする

しばらくしたのちに掲載されます。内容によっては掲載されない場合もあります。
もし、投稿したコメントを削除したい場合は、
該当するコメントの右上に通報ボタンがありますので、
通報よりその旨をお伝えください。

閉じる