レンジローバー イヴォーク 試乗レポート/河口まなぶ(2/2)

レンジローバー イヴォーク 試乗レポート/河口まなぶ
RANGE ROVER EVOQUE(レンジローバー イヴォーク)[左]とRANGE ROVER EVOQUE COUPE(レンジローバー イヴォーク クーペ)[右奥] エクステリア イメージ レンジローバー イヴォーク クーペ「ピュア(Pure)」[ボディカラー:フィレンツェ・レッド] フロント外観 レンジローバー イヴォーク クーペ「ピュア(Pure)」 リア外観 レンジローバー イヴォーク「プレステージ(Prestige)」[ボディカラー:バローロ・ブラック] エクステリア レンジローバー イヴォーク「プレステージ(Prestige)」 リアビュー RANGE ROVER EVOQUE Prestige[左]とRANGE ROVER EVOQUE COUPE Pure[右]の並び レンジローバー イヴォーク クーペ「ピュア(Pure)」 エクステリア レンジローバー イヴォーク クーペ「ピュア(Pure)」 リアビュー レポーターの河口まなぶ氏がイチオシする「レンジローバー イヴォーク クーペ ピュア(Pure)」 レンジローバー イヴォーク「プレステージ(Prestige)」 後姿 レンジローバー イヴォーク クーペ「プレステージ(Prestige)」 ボディカラー:コリマ・ライム+サントリーニブラックルーフ 画像ギャラリーはこちら

その走り、SUVの域を超える

レンジローバー イヴォーク クーペ「ピュア」 試乗レポート1
レンジローバー イヴォーク「プレステージ(Prestige)」 試乗4レンジローバー イヴォーク「プレステージ(Prestige)」 試乗3

レンジローバー イヴォークに搭載されるエンジンは、2.0リッターの直噴ターボ。最高出力240ps/34.7kgmと、十分以上過ぎるほどの性能で、実際に走らせてみても物足りなさは一切なし。

というか10・15モードの9.0km/Lという数値を見ると、もっとロープレッシャーでパワー/トルクを下げて燃費を向上させても(といっても車重1700kg台でこの数字は優れているが)良いのでは? と思えるくらい、十分以上の動力性能がある。

そんなエンジンと優れたハンドリングで、イヴォークは急勾配が続く箱根ターンパイクなどでも実に気持ち良く走れる。

カーブに対してピタリと姿勢が決まり、カーブの終わりで力強く加速していく様は、ほとんどSUVを感じさせない乗り味・走り味といっていい。

Dセグメント輸入セダンと同じ価格帯はインパクト大! しかし・・・

レンジローバー イヴォーク「プレステージ(Prestige)」 コックピット周り
レンジローバー イヴォーク「プレステージ(Prestige)」 アルミニウム・センターコンソール(ボタニカル)[オプション]レンジローバー イヴォーク パノラミックグラスルーフ

そんなわけで、自動車メディアはこぞって「レンジローバー イヴォーク大絶賛」なのだけど、やはり日頃の反省として我々は、もっと真剣に消費者目線で評価をしなきゃいけないと思う。

で、そう考えると真っ先に注目されるのは価格なのだが、実はこの点でもイヴォークは強烈なインパクトを持っている。

3ドアのレンジローバー イヴォーク クーペが470.0万円(ピュア)/598.0万円(プレステージ)、5ドアのレンジローバー イヴォークが450.0万円(ピュア)/578.0万円(プレステージ)と、実に輸入車のDセグメント、つまりメルセデス・ベンツ CクラスやBMW 3シリーズとほぼ同価格に位置するのだ。

とはいえ、メディア向け試乗会で乗るクルマはオプション充実版でしょう…? と多くの方が思うはず。で、調べたら、確かに我々が乗るクルマの中には、上位グレードのオプション充実版も存在していた。

そして、それらは当然のように強烈に魅力的だった。ただ実際に購入する段になると、上位グレード「プレステージ」578万もしくは598万円で、そこにオプションをプラスして、さらに諸費用込みで700万円近くなってしまう。

河口まなぶがオススメするグレードは・・・コレだっ!

レポーターの河口まなぶ氏がイチオシする「レンジローバー イヴォーク クーペ ピュア(Pure)」
レンジローバー イヴォーク クーペ「ピュア(Pure)」 リアシートレンジローバー イヴォーク クーペ「ピュア(Pure)」 フロントシート

が、しかし!

様々な試乗車がある中で僕が気に入ったのは、素のエントリーグレード。つまり450/470万円のモデル「Pure(ピュア)」だった。

確かに上位グレードからするとホイールは小さくなるし、室内の華やかさも異なってくる。けれど、素の状態でも十分以上に魅力的なクルマだと素直に思えた。ここがポイントなのだ。

上位グレードと比べると華やかさは譲るが、それでも冒頭で述べたデザインの魔法はちゃんと効いている。そして乗り味・走り味に関しても、確かに上位グレードのマグネライドも魅力だけど、それがなくても乗り味は軽快で、走り味は爽やかな感覚を持っているのだ。

レンジローバー イヴォーク クーペ「ピュア」 試乗レポート4
レンジローバー イヴォーク クーペ「ピュア」 試乗レポート5レンジローバー イヴォーク クーペ「ピュア」 試乗レポート3

そのあたりを加味し、現実的な目線で見た場合なら、僕はエントリーグレードでも十分満足できると思う。特にCクラスや3シリーズからの乗り換えを考えている人は、同じ価格で今までにないデザインの魅力が手に入る点で、大いに購買意欲をそそるはず。また国産車からの乗り換えでも、このグレードならば視野に入るはずだ。

実際の販売では、現時点で3ドア/5ドアともに上位グレードが売れているらしい。とはいえ、ここから輸入車ライフ、と考えている方もウェルカムな点が魅力だし、その点がこれまでのレンジローバーでは考えられなかった革命的な部分でもある。

そう考えるとイヴォークは、レンジローバーの世界を身近なものとするだけの力を持ったモデル、といえるのではないだろうか?

レンジローバー イヴォーク クーペ Pure 主要諸元

レンジローバー イヴォーク クーペ「ピュア(Pure)」 リアビュー

全長x全幅x全高:4355x1900x1605mm/ホイールベース:2660mm/車両重量:1730kg/乗車定員:5名/エンジンタイプ:直列4気筒 直噴 ターボチャージャー付き/総排気量:1998cc/最高出力:240ps(177kW)/5500rpm/最大トルク:34.7kg-m(340N・m)/1750rpm/最小回転半径:5.5m/トランスミッション:コマンドシフト付き6速オートマチック/駆動方式:フルタイム4WD/タイヤサイズ:225/65R17/燃費:9.0km/L(JC08モード)/車両本体価格:450.0万円[消費税込み]

レンジローバー イヴォーク クーペ「プレステージ(Prestige)」 ボディカラー:コリマ・ライム+サントリーニブラックルーフレンジローバー イヴォークレンジローバー イヴォーク アトラスグリルレンジローバー イヴォーク クーペ リア周りレンジローバー イヴォーク 17インチホイール(手前)と20インチホイール(奥)
レンジローバー イヴォーク「プレステージ(Prestige)」 インテリア[インテリアテーマ:クチュール/アルミニウム・センターコンソール&トリムフィニッシャー(ボタニカル:オプション)]レンジローバー イヴォーク 直噴2.0リッター 直列4気筒 DOHC ターボチャージャーエンジン[横置き]レンジローバー イヴォーク コマンドシフト・パドルチェンジ付き 6速オートマチックトランスミッションレンジローバー イヴォーク クーペ「ピュア(Pure)」 225/65R17タイヤ+17インチ アロイホイールレンジローバー イヴォーク「プレステージ(Prestige)」 245/45R20タイヤ+20インチ アロイホイール[オプション]
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河口 まなぶ
筆者河口 まなぶ

1970年生まれ。大学卒業後、出版社のアルバイトをしたのちフリーランスの自動ライターとなる。1997年に日本自動車ジャーナリスト協会会員となり、自動車専門誌への寄稿が増え、プレイステーション「グランツーリスモ」の解説も担当。現在、自動車雑誌を中心に一般誌やwebで自動車ジャーナリストとして活躍。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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