アウディ 新型A5&A5スポーツバック(2012年モデル) 試乗レポート/渡辺陽一郎(1/3)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:茂呂幸正
内外装に環境性能向上など、さらなる進化を遂げた「A5」
メルセデス・ベンツが重厚な乗り味と高級感、BMWが緻密でスポーティなクルマ造りを特徴とするのに対し、アウディにはデザイン、運転感覚ともに柔和で快適なイメージがある。走行性能も優れているが、ことさらに主張はしない。
控え目で上品。裕福な奥様が買い物などに使うとピッタリしそうだ。本稿の執筆者はアウディをこのように捉えているが、頭が固くなっているのかも知れない。
今ではドイツ車のブランドも多様化して、アウディ80、初代ゴルフ、メルセデスベンツW124の頃とは、バリエーションが大きく変わった。アウディも今ではミッドシップスポーツのR8、SUVのQ7やQ5をそろえる。
その意味で、絶妙な位置付けにあるのが「A5」シリーズだ。2009年にクーペとカブリオレ、2010年には5ドアハッチバックのスポーツバックを日本国内に投入した。
セダンやワゴンのアバントとは異なり、流麗なスタイル優先のクルマだが、アウディらしい控え目な雰囲気も併せ持つ。
シングルフレームグリルを備えた存在感のあるフロントマスクより、後ろ姿が美しく魅力的。従来のアウディの持ち味を継承しながら、新鮮味も感じさせるのがA5シリーズだ。
先ごろ2012年1月に、A5シリーズはマイナーチェンジを実施。ヘッドランプやテールランプのデザインに変更が加えられている。
内装もインパネの形状などを刷新。ディスプレイの照明をホワイトに変更したり、ハンドルはクローム仕上げが施された。
メカニズムについては、全車にアイドリングストップのスタート・ストップ・システムを備えるなど、環境性能の向上も図られた。
このほか、休憩のタイミングを教えてくれるドライバーインフォメーションシステムなども備わっている。
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