日産 リーフ 雪上試乗レポート/飯田裕子(2/3)
- 筆者: 飯田 裕子
- カメラマン:オートックワン編集部
リーフのVDC電子制御は雪上であっても実にスムーズ
試乗時の外気温は-10度。雪の玉を作ろうと思っても固まりにくい。そこで雪上のコンディションも氷上と比べたらはるかにグリップが高い状況だった。
発進時、もたつくことなく走り出すリーフはインバーターが発するキーンという音とタイヤが路面を踏みしめる音だけが耳に入ってくる。
スイスイと走るリーフのスムーズな走行ぶりに、緩やかな登坂路で調子にのってさらに加速しようと試みるも、加速もしないかわりにペースが落ち込むこともない。
「そう言えば・・・」と気づきメーターパネルを覗き込むと、VDCの作動ランプが点滅している。
一般的なクルマならスロットルを制御する様子がググッ、ググッという挙動でもわかるしアクセルを踏み込んでもトルクが出てこないペダルのスカスカな感覚がある。
ところがVDCスイッチをオフにすると、思うようなコーナリングラインを走るのは難しい。
路面の変化はもちろん、ドライバーのアクセル操作で駆動力を微妙に変化させてみた場合も当然ながら一定の円旋回を行うのは難しく、クルマは外へ外へはみ出そうとしていった。
おかげで滑りやすいとは言え、スラローム走行やタイトなカーブに対してもリーフはドライバーが切るハンドル舵角にかなり忠実に曲がってくれた。
「こんなに滑りやすい路面でそんなにタイトなところを曲がりたいなら、そのスピードじゃムリ!」とクルマが曲がる能力を高める代わりにシューッと減速(アクセルのスロットル制御とブレーキによる制御)するようなオシオキ感もなく、本当にスムーズだった。
電気自動車が行うVDC制御のレスポンスの良さや繊細な制御が効果的に体感できた。
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