ルノー ウインド 試乗レポート/岡本幸一郎(1/3)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:オートックワン編集部
12秒で開閉可能な電動回転格納式ハードトップが特徴
まったくルノーというのは不思議なメーカーだと思う。
基本的にはコンパクトハッチバックを中心とした実用車が主体のメーカーかと思えば、ときおりスピダーやクリオV6やアバンタイムのようにぶっ飛んだクルマを出してくる。
今も、カングーのようなクルマがある一方で、RSのラインアップにも積極的だ。
モータースポーツでの活躍も目覚しく、ル・マン24時間レースやF1といったトップカテゴリーでも輝かしい歴史の数々を残してきたことも特筆できよう。ルノーとは、そんな意外性と多面性のあるメーカーなのだ。
そのルノーから、またしても興味深いニューモデルが登場した。「ウインド」と名づけられた2シーター・クーペ・ロードスターだ。スリーサイズは、全長3830mm、全幅1680mm、全高1380mmとコンパクト。
フルオートではなく、ルームミラー手前のロックを手動で解除する必要はあるが、あとはシフトノブ前のスイッチを引き上げて、完了の合図のブザーが鳴るのを待てばOKだ。
開閉完了までの待ち時間の目安も、メーター内にドットで表示してくれる。ルーフの開き方も非常にユニークで、Bピラーにあるエンブレム部分の内部に軸が通されていて、そこを中心にハードトップがグルリと回転してトランクリッドに収まるという仕組み。
この機構のおかげで、トランクスペースがルーフの開閉にかかわらず270リットルが確保されるというのも歓迎だ。また、フロントシート後方にも、そこそこ広い小物を置けるスペースが設定されている。
トランクフードの開閉がちょっと重いのは気になるものの、この実用性の高さもウインドの魅力だ。
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