日産 スカイラインクーペ 試乗レポート

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海の向こうではプレミアムクーペ「インフィニティ370GT」として人気

国内市場では稀少価値になってしまった2ドアクーペ。そこに勇敢(?)に登場したスカイラインクーペ。復活してから2代目にあたるモデルだが、先代が北米市場でインフィニティG35クーペとして大人気になったことで、開発が進められたのだ。

スカイラインとクーペのつながりは1962年のスカイラインスポーツクーペが始まり。イタリアのミケロッティというデザイナーがデザインしたこのクーペは、当時、かなり話題になった。以来、スカイラインはハードトップで2ドアモデルをラインナップしてきた。

最新のクーペは370GTと名付けられた。すでに北米ではインフィニティG37クーペとして販売されており、プレミアムモデルになっているほどに人気車だ。

日本市場にも新開発のV6、3.7Lエンジンを搭載し、5速AT、6速MTを選べるなど、スポーティクーペの王道を貫いている。日産のスポーティカーに対するこだわりが感じられるクルマだ。

セダンとは違う、専用ボディデザイン採用

クーペのスタイリングは、4ドアセダンとはかなり異なっている。単に4ドアを2ドア化したクルマではない。

ボディサイズもセダンより全長は100mm、全幅50mm大きく、全高は10mm低い。ボディ外板はクーペ専用だ。スタイリングでもフロントバンパー下の空気取り入れ口の形状がセダンとは異なる。さらにグレードによって2種類のデザインを採用した。

ヘッドライトの形状もセダンよりシャープになった。テールランプもワイドな感じのデザインで個性を表わしている。ボディカラーはテーマカラーのレッドに加えて合計7色。インテリアはブラック内装でメタル調のセンターパネルとドア内張りのほかに、ブラウン系の内装と木目パネルの組み合わせも選べる。

インテリアのデザインは、基本的にセダンと同じ。このあたりの処理はスカイラインファミリーとしての統一感がある。

新開発V6 3.7Lエンジンは、333馬力、0→100/6秒台を発揮

クーペのエンジンはV6、3.7L。新開発のエンジンだ。型式こそVQというセダンと同じ型式だが、実際はエンジンパーツの多くを新設計している。

さらにVVEL(ブイベル)というバルブ作動角・リフト量連続可変システムを採用し、アクセルレスポンスを向上させている。最高出力は333馬力。ミッションはマニュアルシフトモード付5速ATと新開発の6速MTが用意された。

5速ATのDレンジで走り出す。エンジンはスタートからトルクがあり、一気に7500回転まで上昇するスポーツチューン。0→100km/h加速も6秒台という俊足クーペだ。マニュアルシフト用のパドルはハンドルコラムに固定されるタイプ。マニュアルミッションはクラッチペダルもあまり重くなく、シフトフィールはスムーズ。旧クーペのマニュアルミッションとはまったく別の仕上がりのよさだ。

アケボノ製のブレーキも制動感がしっかりしており、とてもよいフィーリングだった。

動力性能、居住空間ともに申し分なし

クーペのグレードは370GTをベースに、タイプP/S/SPの4グレード。ATは全グレードに設定されているが、パドルシフトは上級の2グレードだけ。この上級グレードでは6速MTも選べる。

車両本体価格はベースモデルが369万6000円。これが唯一の300万円台の価格。最高級グレードは447万3000円になる。

クーペの居住空間だが、フロントはウィンドの圧迫感が少なく、リラックスできる。リアシートは左右1名ずつのセミセパレートシートも背もたれがややねており、体はスッポリと収まる。体のホールド性はよかった。頭上はリアウィンドが拡がっているが、ヘッドスペースは広く、身長の高い人も座ることができる。

乗り心地は19インチタイヤのモデルでも決してかたくはなく、上下動も抑えられている。これならば日常の足としても使える。5ATもいいが新加入の6速MTも試してほしい。

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石川 真禧照
筆者石川 真禧照

1947年東京都生まれ。1970年日刊自動車新聞社入社。翌年同社退社後、フリーの自動車評論家となる。1982年「I.W.OFFICE」を設立し、自動車を中心としたメディア活動を開始。「自動車生活探検家」として、『GORO』『DIME』(小学館)、『HOT DOG PRESS』(講談社)、『カーセンサー』(リクルート)など多数のメディアで活躍、現在に至る。日本モータースポーツ記者会会員。日本自動車ジャーナリスト協会副会長。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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