ベントレー コンチネンタルスーパースポーツ 試乗レポート(1/2)
- 筆者: 金子 浩久
630ps、最高速度329km/hという史上最速のベントレー
ベントレーモータースから、コンチネンタルスーパースポーツのサーキット試乗会の招待状を受け取って、断る理由があるだろうか。
サーキットを走ること自体がまれなベントレーのはずなのに、現行のラインナップ中で最新最速のコンチネンタルスーパースポーツで走れるというのだから、勇んで駆け付けた。
場所は、袖ヶ浦フォレストレースウェイ。昨年、千葉県袖ケ浦市の森の中にオープンした、FAI規格に則った一周2.4kmの本格レーシングコースだ。僕は、すでにここを約50ラップ走ったことがあり、コースについては頭に入っている。
そして、コンチネンタルスーパースポーツにも、11月にベントレーの本拠地イギリス・クルー郊外で乗ったことがある。その時のコースは一般公道だったので、超高性能のホンの一端しか垣間見ることしかできなかった。フォレストレースウェイでは、ぜひ、クルー郊外では体験できなかった実力を引き出してみたい。
コンチネンタルスーパースポーツは、2009年のジュネーブ自動車ショーで発表された、コンチネンタルシリーズの頂点に立つ最速のベントレーである。
最速たらしめているのは、エンジンのパワーアップとボディの軽量化、シャシーの強化による。
コンチネンタルシリーズ各車が搭載している特徴的な6リッターW型12気筒ツインターボエンジンは、ターボ過給圧を上げ、エンジンコントロールプログラムを書き換え、吸排気系をチューンされて、なんと「630馬力」を発揮している。「800Nm」もの最大トルクにいたっては、1,700回転から5,600回転までの広い範囲にわたって発生している。
ちなみに、同じコンチネンタルシリーズの「GT」が560馬力、「GTスピード」が610馬力。GTがデビューした時に、そのハイパワーに驚かされたものだが、人間の欲望には限りがなく、技術の進歩にも終わりはない。
コンチネンタルスーパースポーツのエンジンは、ビッグパワーのためだけに開発されたわけではない。バイオエタノールとガソリンを混ぜたフレックス燃料を使用することもできるのだ。最大70%のCO2排出量を削減することができる。これも、ベントレー初。最もグリーンなベントレーでもある。
この記事にコメントする