ジャガー XJ 試乗レポート(3/3)
- 筆者: 金子 浩久
- カメラマン:ジャガージャパン
翌日、510馬力の「スーパーチャージド」に乗った。
自然吸気の385馬力でもパワーは十分以上だったが、ゲンキンなもので、こっちに乗ってしまうと、ほくそ笑んでしまった。荒々しいところを一切見せることなく、強大なパワーを路面に伝えていく。
乗り心地は変わらないのだから、適度にコーナーとアップダウンが連続する、空いたフランスの郊外を駆け抜けていく様子は、まるで空飛ぶ絨毯に乗っているようだ。
ドライブセレクターで「ダイナミック」モードを選ぶと、「ノーマル」よりもサスペンションが引き締められ、ハンドルも少し重くなる。スーパーチャージドには、状況を問わず、このダイナミックモードが適しているように感じた。
自然吸気版では、市街地や中低速域ではノーマルが、高速域ではダイナミックが向いているように思う。
新型XJは、がらりとその姿を変えて来たが、走りっ振りはこれまでのジャガーの延長線上にある素晴らしいものだった。
今までのジャガーファンの中には抵抗感を抱く人もいるかもしれないが、それ以上に新しいファンと顧客を獲得するだろう。
弱点は、日本で乗る場合の全長の長さによる取り回しとトランクスペースの小ささ。それらを考慮したとしても、大いに魅力的だ。
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