アウディ A5スポーツバック 試乗レポート/岡本幸一郎(2/3)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:原田淳
軽快なフットワークとクラス最良のエンジンフィーリング
エンジンは、本国ではガソリン3機種、ディーゼル3機種と多様なラインナップがあり、2WDやMT、CVTの設定もあるのだが、日本に導入されるのは、今回は「2.0TFSIクワトロ」の1機種のみ。
エンジンスペックは、同じ2L直4直噴DOHCターボエンジンを積む他のモデルと共通で、最高出力155kW[211ps]/4300~6000rpm、最大トルク350Nm[35.7kgm]/1500~4200rpmとなる。
トランスミッションはもちろん、デュアルクラッチ式の7速Sトロニックだ。日本でこのクルマがどのくらい受け入れられるかという慎重な思いから、ひとまずラインナップを絞ったのだろう。
Sトロニックのフィーリングは、既出のモデルよりもいくぶん洗練されたように感じられた。変速時のスムーズさや、微低速時の半クラッチ領域の扱いやすさが従来よりもこなれた印象となっていた。このあたりは、後発モデルゆえの強みだろう。
エンジン自体のフィーリングも相変わらず好印象。一般的な自然吸気をもしのぐ俊敏なレスポンスや、過給機付きエンジンらしい力強い中間加速、スムーズな吹け上がりを併せ持った、現在の同クラスのエンジンの中で最良といえる仕上がりを誇る。
また、燃費向上策として、減速~制動時に積極的にオルタネータを回す運動エネルギー回生システムも採用していることにも触れておきたい。
A5スポーツバックの仕様・装備は、標準状態でもかなりスポーティな仕様になっている。タイヤサイズは、245/40R18が標準で、S-lineパッケージを選べばタイヤサイズは同じまま、ディープリムデザインのホイールとなるし、さらにオプションで19インチ仕様も選べる。
軽快なフットワークは、A4やA5に通じるもの。切りはじめから正確にレスポンスするステアリングは、A4では車速によるアシストの変化が大きすぎるきらいがあったが、それもだいぶ洗練されているように感じられた。
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