マツダスピード アクセラ 試乗レポート(2/3)
- 筆者: 清水 草一
- カメラマン:原田淳
マツダスピード アクセラ、おまえは男だ!
エンジンは2.3リッター直噴ターボで、264馬力、38.7kgm。ミッションは6速マニュアルのみ。男じゃないか。
このエンジン、ほぼ完全に先代と同じなんだけど、しかし排気系の違いで、サウンドはそこそこスポーティに気持ち良く仕上げられている。1,500rpmあたりから実用可能なトルクがあるので、気難しさみたいなものはまったくない。しかし、アクセルをぐぐっと床まで踏み込むと、ヤツはケモノになる。トルクとパワーが中・高回転で爆発的に炸裂し、野蛮なトルクステアが発生して、ステアリングがグワワと取られる。「うひー、吹っ飛ぶところだったぜ」とうそぶきたくなるような、危険な香り。なんといってもこれがたまらない。
GT-Rのような、どんな時にも安定しきって、まったく速さを感じさせないけど死ぬほど速い・・・というクルマも悪くないが、オレはコイツのような、実際そんなに速くないけど猛烈に速く感じるというタイプにコロリとイカレちまう。言うなればラテン系。フェラーリやアルファロメオがそうだ。フェラーリは飛ばすと死をすぐそこに感じて、そこにエクスタシーがある。マツダスピードアクセラにも、それに近い感覚がある!ステキだ。ステキじゃないか。
直噴ターボと言えば、VWのTSIに代表されるように、パワーと燃費の両立を目指した理知的なシステム、っていうのがトレンドだが、コイツは違う。10・15モード燃費は11.0キロと、決してほめられたもんじゃない。それよりもやっぱり刺激なんだ、パワーなんだよ!コイツは男っぽい滾り(たぎり)に満ちているんだ。
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