BMW X3 試乗レポート(1/4)
- 筆者: 竹岡 圭
- カメラマン:小宮 岩男 / オートックワン編集部
はじまりはX3
最近やや小ぶりなクロスオーバーSUVが流行している。
先日もアウディQ7に対してひと回り小さい、アウディQ5が登場したのを見てもわかるように、ボディの大きさ、パワートレイン、燃費 etc・・・と、いろんな側面からダウンサイジング化へのこだわりを盛り込んだクルマが、各メーカーからリリースされてきているのだ。
しかし、実はこのブームに対して先見の明があったといおうか、先を見越していたのがBMW。
なんと6年前にX5に対してひと回り小さいX3を誕生させている。現在のこのやや小型プレミアムSUVブームの草分け的存在と言うか、火付け役と言えば、やはりBMW X3と言っても過言ではないだろう。
さて、このカテゴリーの特徴と言えば、最近どんどんオンロード主体に傾倒しているアウディ Q5のようなタイプと、あくまでもオンロード主体ではあるものの、きっちりオフロードも走破できますよといった雰囲気をどことなく醸し出しているX3や、メルセデスベンツGLKのようなタイプの、2つのベクトルに向かっているような気がする。
というか、X3は誰もいないところに自分のアイデンティティを打ち出しただけなので、ここに分類するのはおかしい話なのかもしれないが、X3はオフロードもきちんと走れる性能を、デザインの中に潜ませているのが感じ取れるのだ。
この潜ませたというのが重要ポイント。というのも、ただオフロードを強調しただけだと、コンパクトなクロスカントリー4WDに留まってしまう。
そこに街中でも映える、高級ホテルのエントランスに乗りつけてもサマになるような、いわゆるアーバンデザインでありながら、なんとなくワイルドな香りがするというくらいの、秘めやかさが必要というワケ。ワイルド&セクシー、でもどこまでも上品で上質でというのが具現化できてこそ、コンパクトプレミアムSUV。
そんなコンセプトをパイオニアであるX3が作り上げ、今持ってこのカテゴリーのベースとなっているのは間違いないのだ。
この記事にコメントする