2017年モデルは“新生”「NISSAN GT-R」だ!試乗でみえた「無機質な機械」から「血の通ったクルマ」へ(3/3)

  • 筆者: 桂 伸一
  • カメラマン:日産自動車
2017年モデルは“新生”「NISSAN GT-R」だ!試乗でみえた「無機質な機械」から「血の通ったクルマ」へ
日産GT-R(R35)'17モデル 日産GT-R(R35)'17モデル 日産GT-R(R35)'17モデル 日産GT-R(R35)'17モデル 日産GT-R(R35)'17モデル 日産GT-R(R35)'17モデル 日産GT-R(R35)'17モデル 日産GT-R(R35)'17モデル 日産GT-R(R35)'17モデル 日産GT-R(R35)'17モデル 日産GT-R(R35)'17モデル 画像ギャラリーはこちら

サーキット走行で新型GT-Rを試す!

日産GT-R(R35)'17モデル日産GT-R(R35)'17モデル

アウトバーン上で雹(ひょう)に見舞われながらスパ・フランコルシャンに無事到着。空はドン天、サーキット走行する一般車輌を眺めながら、いまならドライ路面が叶うのに。と羨むとおり、肝心の我々の試乗時間がスタートする頃には大粒の雨。いわゆるスパ・ウェザーによりコースは全面ウエットに・・・。

メインのケメルストレートは230km/hに達する。有名なオールージュ~ラディオンの抜け方次第でストレート速度は変わる。

急減速するレ・コームで右~左。立ち上がりでパワースライドしながら下り、深く右に回り込むリバージュへ。確実に舵が効きノーズはインに向かうが、減速しながらの旋回、いわゆる旋回ブレーキ状態でリアがスライド。その状況はその後に続くS字のレ・ファーニュの右~左の切り返しでも荷重移動した瞬間にリアはズルッと滑る。

ドライバーが入れ替わり、連続試乗した車輌のタイヤ温度を確認するため触れると・・冷ややか。サーキットのドライ路面での優れたグリップ性能とは裏腹に、低い気温のウエット路面での限界は低い。それは開発陣も認識している挙動で、タイヤの特性を変更していない現状では、アライメントを含むサスペンションの変更でどこまで変えられるか、と言う状況だ。

とはいえ低速コーナーを立ち上がり、中速から高速のブランシモンへ向かう時の安定性は、前後の駆動配分をコントロールするアテーサE-TSと、1.5WayのメカニカルLSDによる駆動系の安定性に空力効果がプラスされて姿勢は落ち着き、深々とアクセルを踏み込む勇気が湧く。

10年目を迎えた世界でも類を見ないエキサイティングスポーツカー

日産GT-R(R35)'17モデル日産GT-R(R35)'17モデル

山を登って下るコースレイアウトは、ケメルストレートからレ・コームを曲がるとあとは下る一方。当然ブレーキを酷使するが、この状況下でフェードの兆候はない。ただブレーキのタッチは全体的にソフトになりスムーズに操作できる反面、剛性感のある確かな足応えを好むドライバーには?かも知れない。

2周~3周と周回数を増す事にクルマからの情報をドライバーが感じ取り、操作方法を変えながらクルマに伝えると、それに応じた動きとして答えて来る。

田村宏志CPS(チーフ・プロダクト・スペシャリスト)と開発グループに変ってからのここまでの進化の過程は、「ヒトと対話が出来る、血の通ったクルマとの関係」になった事。そこは「無機質な機械に乗せられた」感覚の初期型との最大の違いであった。

いずれにしても9年目。2017モデルGT-Rになれば10年目を迎える。

世界でこれほど長寿でコストパフォーマンスに優れたエキサイティングなスポーツカーは「GT-R」を置いて他にはない、と改めて断言できる。

[Text:桂伸一]

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桂 伸一
筆者桂 伸一

1982年より雑誌「OPTION」誌編集部員からレーシングドライバーに転身!!92~93年はR32 GT-RでN1(現スーパー)耐久シリーズチャンピオン。近年はドイツ・ニュルブルクリンクで開催される24時間レースに、アストンマーティン・ワークスカーのドライバーとして参戦。2度の優勝を飾る。日本ジャーナリスト協会(AJAJ)会員、日本カーオブザイヤー(COTY)選考委員、ワールドカーアワード(W-COTY)選考委員。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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