俺達の“M”が帰ってきた!BMW「M2クーペ」をラグナ・セカで試す!(3/3)

  • 筆者: 西川 淳
  • カメラマン:ビー・エム・ダブリュー株式会社
俺達の“M”が帰ってきた!BMW「M2クーペ」をラグナ・セカで試す!
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一般道で“惚れた”M2クーペ、果たしてサーキットでは?

一般道で、もう既に“惚れていた”。

サーキット走行への期待は否が応でも高まっていく。こちらは3ペダルMTよりも効率的かつ速い「M DCT仕様」で、サーキット用のスポーツブレーキパッドに換装してあった。先導する“先生”に食らいついて走る、いわゆるカルガモ走行パターン。同じM2を駆る先生は、元F1ドライバーで現DTMの「ティモ・グロック」だ。

無線から流れてくるティモの指示どおりに、ドライブモードは「スポーツ+」に。コンフォートでもMモデルらしくけっこう重めのステアリングフィールだったが、スポーツやスポーツ+では両腕から向こうがさらに引き締まり、速度を上げるにつれてドライバーの両腕の筋肉をも緊張させる。

期待と予感を超えた!これぞ、まさに官能的な「M」!

BMW M2クーペBMW M2クーペ

ひとつ、ふたつとコーナーを平易な速度で駆け抜けるあたりからもう既に、シャシーが路面をしっかりととらえて放さない感覚があって頼もしい。

乗り込む前に「ここは何度か走ったことがある」なんて言ったからだろうか、完熟走行のはずの1周目途中から、「え?マジ?」というくらいにアベレージ速度が上がってきた。

ティモの指示は的確で、彼の言う通りのギアチェンジとライントレースを忠実に実行さえしていれば、ペースも自然と上がっていく。とんでもなく、ファンだ。

コースもそうだが、クルマが“楽しい”。中高速コーナーから脱出していくときの姿勢などは、ほとんどレーサー気分。やや外側に向けて腰を落とした格好で、スタビリティの異常に高いリアアクスルに全幅の信頼を寄せ、思う存分にアクセルペダルを踏み込む。

かすかにテールはスライドするものの、スポーツセッティングのESPがシレッと姿勢を整え、狙い通りのラインを描いて(描かせて?)、コーナーを見事に脱出、すかさず全開で8千回転までキレイに吹け上がるエンジンフィールを存分に楽しむ。

これぞ、官能的なMのFR。期待と予感をさらに超えて“オレ達のM”が帰ってきたというわけだ。

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西川 淳
筆者西川 淳

別名ボンジョルノ西川が示すとおり、大のイタリア好き。乗り手をワクワクさせる、刺激に満ちたクルマが好きなので、自然にイタリア車に接することが多い。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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