ライバルはBMW「M4」と名指し! AMG C63Sクーペは「M」と何が違うのか!?(4/4)

  • 筆者: 桂 伸一
  • カメラマン:メルセデス・ベンツ日本
ライバルはBMW「M4」と名指し! AMG C63Sクーペは「M」と何が違うのか!?
メルセデス・ベンツ Cクラスクーペ(AMG C63S) メルセデス・ベンツ Cクラスクーペ(C250d) メルセデス・ベンツ Cクラスクーペ(AMG C63S) メルセデス・ベンツ Cクラスクーペ(AMG C63S) メルセデス・ベンツ Cクラスクーペ(AMG C63S) メルセデス・ベンツ Cクラスクーペ(AMG C63S) メルセデス・ベンツ Cクラスクーペ(AMG C63S) メルセデス・ベンツ Cクラスクーペ(AMG C63S) メルセデス・ベンツ Cクラスクーペ(AMG C63S) メルセデス・ベンツ Cクラスクーペ(AMG C63S) メルセデス・ベンツ Cクラスクーペ(AMG C63S) 画像ギャラリーはこちら

安定制御完全OFFでC63Sクーペの純正の素性をチェック

メルセデス・ベンツ Cクラスクーペ(AMG C63S)メルセデス・ベンツ Cクラスクーペ(AMG C63S)

間合いを調整しながら我々にホットラップを可能になるよう心掛けてくれた。

有り余るエンジン出力をいかに効率よく路面に伝えるか、そのためのリアのワイドトレッド化とトー変化を抑えてより高い旋回Gに姿勢変化を抑えて旋回速度の引き上げを可能にした事が実感として判る。

いきなりハイスピードで走行を開始した結果、C63Sクーペの限界特性を掴むのに時間はかからなかった。走行モードは“レース”を選び、安定制御のESPを長押しして完璧OFFに。これでC63Sクーペの純正の素性が白日の下にさらされる。

ホットラップに入った高速ベントに続くストレートは6速で220km/hに達し、フルブレーキングでシケインに。コーナーは進入からクイックなノーズの動きと、それに対して微動だにしないリアの接地安定性が頼もしい。

ここがワイドトレッド化とジオメトリー効果。ただし旋回途中からアクセルをガバッと踏み込むと、容易にパワースライドを誘発する。

さすがだな、と関心するのはそのスライドへ変化する始まりが掴める事。ドライバーに変化の度合いを腰から伝えてくるので、それに反応してステアリングは自然に逆方向へ。

AMGでもメルセデス流儀

メルセデス・ベンツ Cクラスクーペ(AMG C63S)メルセデス・ベンツ Cクラスクーペ(AMG C63S)

「ああ、上手い」と口から漏れるのは自分に陶酔するのではなく、クルマの挙動の変化のさせ方とそれをドライバーに的確に伝える事。

いい気になってアクセルを踏み込む速度も開度も早く深くすると、カウンターを当てるが姿勢の乱れが大きい!と、最後の最後にブレーキが介入して挙動は安定。その辺りが絶妙に上手い、と先のマティアス氏に告げると「そこ、分かったか」とニンマリ。

より高い旋回速度を可能にする分、サポートに完璧を期するところも、いまのメルセデスAMGなのである。

ライバルと名指ししたBMW「M4」を同じ土俵で比較していないので断定的なことは言えない。しかし限界付近まで到達した際のクルマ側の動きは、M4はハナからドライバーの力量を要求し、それを乗りこなせる人が上手く乗りこなせる。

一方C63Sクーペは、AMGといえどもメルセデスの名を受けるだけに、ドライバーのミスをクルマ側がカバーする、つまり力量に関わらず、ある水準までは誰もが到達できる安定性、優しさを持っている。

ホットラップの全開走行時に5速全開200km/hオーバーから危うくコースアウトしかかった。瞬間シマッタとドライバーは焦り、とっさにやってはいけない回避行動を取り、本来ならスピンモードに入りそうな状況を造ったにも関わらず、挙動は何ひとつ変化させず、タイヤ1本分わずかにはみ出しただけでセーフ。

AMGではあるが、こんなところはメルセデス流儀なのだな、と改めて思った。

[Text:桂伸一]

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桂 伸一
筆者桂 伸一

1982年より雑誌「OPTION」誌編集部員からレーシングドライバーに転身!!92~93年はR32 GT-RでN1(現スーパー)耐久シリーズチャンピオン。近年はドイツ・ニュルブルクリンクで開催される24時間レースに、アストンマーティン・ワークスカーのドライバーとして参戦。2度の優勝を飾る。日本ジャーナリスト協会(AJAJ)会員、日本カーオブザイヤー(COTY)選考委員、ワールドカーアワード(W-COTY)選考委員。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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