軽量化ボディによる一体感ある走り!思わず笑顔になる BMW 新型 7シリーズ海外試乗レポート(2/2)
- 筆者: 九島 辰也
- カメラマン:ビー・エム・ダブリュー
それも本国のカタログをチェックするとすべてのモデルにそれがあった。
中国など路面の舗装状況がまだそれほどよくないエリアでは4WDを欲する声があるのだろう。今回はそうしたニーズに対応したと思われる。
では実際に走らせるとどうなのか?
実は初日にステアリングを握った750Li xDriveはそれほど琴線に触れなかった。
フラットライドなエアサスの効果はあるものの“らしさ”はあまり感じなかったからだ。ロングホイールベースということで“走り”のテイストはスポイルされている。
もちろん、絶対的なパフォーマンスは十分で、過給機がグイグイ加速させる。
今回テストコースとなるワインディングは上り坂が強調されるところが目立ったが、それを余裕でクリアする新型7シリーズの頼もしさはは垣間見ることが出来た。
いつかは“7シリーズ”
それに対し、2日目に乗った730dはすばらしかった。
冒頭で笑顔になったのはこのクルマ。キッチリ“BMWらしく”動く。3シリーズを基点に鑑みれば、このサイズでもイメージ同等、もしくはそれ以上に走るのだから感動的だ。運動性能は高く、ヒラリヒラリとコーナーを駆け抜ける。
その要因はズバリ軽量化されたフレームにある。このサイズ、このホイールベースの長さにおいてリアセクションの一体感はすごい。あとから考えれば、ロングホイールベースの750Li xDriveも相当だったのだろう。
高級車的なオブラートに包まれたフィールがそれを感じさせなかったのかもしれない。もちろん、フレームだけでなくボディ全体を軽く感じさせたのはターボ付きディーゼルエンジンの特徴も大きい。そもそも低回転で太いトルクを発生させるユニットなのだから当然といえば当然だ。
ただ、いまさらではあるがガソリンエンジンほど回さずしてこれほどスポーティに感じるのだから驚きは隠せない。
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