ついに出たBMWのミニバン/BMW 2シリーズグランツアラー&アクティブツアラー試乗レポート(1/4)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:茂呂幸正
BMWのミニバン登場は当然の流れ
“とうとうBMWもミニバンを造ったのか…”
BMW『2シリーズグランツアラー』が登場して、複雑な心境のBMWファンもおられると思う。
今でもSUVのBMW「X5」には3列シート仕様があるが、ボディサイズの割に車内の広い実用重視の3列シート車は、2シリーズグランツアラーが最初だ。
クルマの成り立ちは、先行して発売された「2シリーズアクティブツアラー」のロング版と考えて良い。
アクティブツアラーは、BMWミニと共通のプラットフォームを使う前輪駆動の5ドアハッチバック。全高は立体駐車場が使えるギリギリの1550mmまで高められ、全長は4350mm(Mスポーツは4355mm)と短い割には、広い室内を備える。
1列目シートの座り心地は、ほかのBMWと同様に体をしっかりとサポートする。体が座面にあまり沈まず、少し硬く感じるが、背中から腰の近辺をしっかりと支えて疲れにくい。肩まわりを包み込む形状で、BMWらしい座り心地だ。
2列目も座面の沈み方が少なめだ。座面の角度が水平に近いこともあって腰が下がりにくい。座面の奥行寸法も十分とはいえず、ミニバンのリラックス感覚はいまひとつ。それでも着座姿勢が不安定になる心配はない。
身長170cmの乗員が4名だけで乗ることを想定すれば、後席に座る同乗者の膝先空間は握りコブシ2つ分。床と座面の間隔を十分に確保したので、これだけの足元空間があればゆったりとしている。
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