「YOKOHAMA GEOLANDAR(ヨコハマ ジオランダー) H/T G056」タイヤテスト・試乗レポート/日下部保雄(2/3)
- 筆者: 日下部 保雄
- カメラマン:原田淳
耐摩耗性とウェット性能を兼ね備える「ジオランダー H/T G056」
さて、タイヤの性能を大きく左右するコンパウンドは、特性の異なる2つのポリマーをブレンドすることで重いクロカンに適合し、摩耗、ウェット性能の向上が図られている。
カーボンと混じり合いにくいシリカの配合を増やしているのもその一環で、横浜の独自技術の一つであるオレンジオイルを使うことでさらにしなやかさを保っている。
この効果は摩耗性も上がり、ゴムの適合温度範囲が広がったことで、ウェットから降り始めの雪まで対応できると言われる。もう一つ、これによって転がり抵抗も向上し、つまり燃費も良くなっている。
ジオランダー H/T G056はこのコンパウンドと新パターンとのコンビネーション効果により、急な天候の変化にも心強いウェットグリップ性能を得ている。
旧製品との比較を通して感じられた、9年分の進化
ジオランダー H/T G056のテストドライブは、現行品G051との対比をトヨタ ランドクルーザープラドで行った。サイズ265/65R17。試乗した一般的な国道と緩やかなワインディングロードの組み合わせは、日常的な乗り心地やノイズ、ハンドリングなどをチェックできる。路面はドライの舗装だ。
現行のG051はバランスの良いタイヤであることを確認した後で、新商品G056に乗ると、まず手ごたえ感の違いを感じる。操舵力が若干重くなり、しっかり感がある。またいろいろな路面がある国道では、路面変化によるロードノイズ変化も少なくなっている。特にパターンノイズの低下はこの9年間の進化を如実に感じるところだ。
[乗り心地やハンドリングに変化はあったのか・・・次ページへ続く]
この記事にコメントする