ホンダ 新型ステップワゴン 試乗レポート/渡辺陽一郎(2/4)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:島村栄二
2列目シートは、キャプテンシートと呼ばれるセパレートタイプが標準装着され、ベンチシートはオプションだ。先代型と逆になった。
前席と同様、2列目もサイズに余裕を持たせ、ボリュームも相応にある。長いスライド機能が装着され、後方に寄せて足元空間を広げたり、3列目を使う時は前に寄せると多人数乗車も快適だ。座り心地、頭上の空間ともに満足できる。
ほかのミニバンと同様、2列目が最も快適だ。先代型の2列目と異なるのは、格納機能が省略されたこと。先代型のベンチシートは、ワンタッチで前方に折り畳めるタイプだった。3列目を床下に格納して2列目も畳めば、ボックス状の荷室に変更できた。
この便利な機能を廃止した理由を開発者に尋ねると、ユーザーから「勢い良く畳まれるのを子供が怖がる」「2列目の座面上に弁当を置いた時、操作を間違えたら、勢い良く畳まれて弁当の中身が飛び出した」といった意見があったという。座り心地の向上をねらった結果でもある。
とはいえ、畳まれる時の勢いはチューニングで改善できるだろう。広くフラットな空間が欲しいユーザーには、マイナスポイントになった。セパレートシートも、先代型に用意された座面を持ち上げて前に寄せる機能が省かれた。これについては「室内長が広がったので、座面を持ち上げずに前に寄せても、十分な荷室長を得られるようになった。座り心地も良くなった」との理由であった。
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