メルセデス・ベンツ CLA シューティングブレイク 海外試乗レポート/河口まなぶ(2/2)
- 筆者: 河口 まなぶ
- カメラマン:メルセデス・ベンツ日本
メルセデスのコンパクトクラスの中では、最も乗り味・走り味が優れた1台!
搭載メカニズムは基本的にサルーンと同じ。日本仕様は1.6リッター直4直噴ターボ搭載の「CLA 180」と、2リッター直4直噴ターボ搭載の「CLA 250」およびその4WD版4MATICの2種類を用意する。そしてトップモデルには「メルセデスAMG CLA 45」も用意されている。
実際に走らせてまず気がつくのは、CLAサルーンに比べて乗り味・走り味が変化していること。今回の試乗車は欧州のウインタータイヤを装着しており、その分の乗り心地の良さもある。だが、それを差し引いても乗り心地はCLAサルーンよりも快適だ。
実際にエンジニアに話を聞いてみたが、やはりサスペンションのセッティングをサルーンよりも柔らかめに設定したのだという。理由はシューティングブレイクという、より実用性/日常性の高いキャラクターに相応しいセッティングを求めたからだという。
この結果リアのサスペンションが実にしなやかな感覚を生み出し、しっとりとした乗り味・走り味を作り上げている。
そうしてメルセデス・ベンツのコンパクトクラスの中では、最も乗り味・走り味に優れた1台になった、とレポートできる。
スポーティな乗り味もコーナリング時はしなやか
一方のトップモデルAMG CLA 45シューティングブレイクも、同様の理由で乗り心地の良さを手に入れた。サスペンションセッティングを快適方向としたことで、スポーティな乗り味ながらもコーナリング時にしなやかな動きを生み出すように味付けされる。
加えてコンパクトクラスのAMGでは、最近のトレンドであるエグゾーストの炸裂音が特徴。特にアクセルオフでバリバリと炸裂する音が印象的だが、シューティングブレイクの場合は室内と荷室が同一の空間になることを考慮し、サウンドも抑え目に設定したという。結果CLA 45シューティングブレイクは、コンパクト・クラスのAMG(A、CLA、GLA)の中で最もデイリーユースに相応しい1台だと評することができる。
だが、このクルマのハイライトは、何といってもスタイリッシュさと実用性の絶妙な融合だろう。流麗なルーフラインと迫力あるテールのデザインは写真以上にスポーティで迫力がある。またそこにはサルーンにはないワゴンとしての実用性の高さが加わっていることを考えると、むしろ派生として登場したこのモデルこそ本命モデル、といえるのだ。
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