ボルボ 新型 XC90 海外試乗レポート/桂伸一(1/5)
- 筆者: 桂 伸一
- カメラマン:ボルボ・カー・ジャパン/桂伸一
ボルボが全て自社で手掛けた新生モデルの第一弾
じつに12年ぶりに生まれ変わった「XC90」は、ボルボ最大・最上級のSUVだ。注目は、ボルボがすべてを一から独自開発したシャーシとエンジンで構成された、まさに”オールニューボルボ”の第一弾だという事実。
「独自開発!? そんなの自動車メーカーなら当たりまえじゃないの?」
ごもっともだが、過去にフォードグループの一員だったボルボは、グループ内からシャーシとエンジン他を共有しながら、ボルボの基準に造り直していた。とくにシャーシはボルボの厳しい安全基準に合致させるには、「一から開発したほうが早かった!!」とは当時、親しくなったエンジニアがよく漏らしていた口癖。
XC90から次期V60・S60までカバー出来る新プラットフォームを採用
しがらみは完全に断ち切られた。未来に向けてボルボが考える安全性と操縦安定性と居住性で開発したXC90に初採用のシャーシの特長は、SPA(Scalable Product Architecture)、いまや常識のモジュラーシャーシだ。ディーゼル、ガソリン、ハイブリッドと各種パワートレインを搭載し、最大級のXC90を含むラージクラスから、次期「XC60」や「V60/S60」系ミドルクラスまで全長と全幅とトレッドとホイールベースを変えて対応できるSPA。ユーザーはコスト面、車輌の軽量化と安全性で恩恵が受けられるはず!?・・・
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