アルファロメオ アルファ159 海外試乗レポート(2/3)

  • 筆者: 西川 淳
  • カメラマン:フィアット・オート・ジャパン
アルファロメオ アルファ159 海外試乗レポート
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ドイツ車と堂々と渡り合える雰囲気

ジュネーブショーで初めて見たときも確かに大きくなったなあとは思った。ところが、試乗会会場に並べられた159を、初めて自然光の下で見て、より一層その大きさ、マス感を思う。迫力のブレラ顔、張りのあるフェンダーライン、腰高のヒップ。ドイツ車と堂々渡り合える雰囲気だ。同じFFの最新モデル、プジョー407よりは3サイズとも少しずつ小さい。

大きく見えて鈍重に思えないのは、高さが抑えられているから。現在のDセグメントでは最も低い部類になる。

(参考)

     BMW 3シリーズ        4,570×1,817×1,421mm WB:2,760mm

アウディ A4               4,585×1,770×1,430mm WB:2,645mm

M・ベンツ Cクラス  4,535×1,730×1,420mm WB:2,715mm

プジョー 407セダン  4,685×1,840×1,460mm WB:2,725mm

  レクサス IS                4,575×1,795×1,425mm WB:2,730mm

アルファ 159              4,660×1,828×1,417mm WB:2,700mm

  アルファ 156             4,435×1,755×1,415mm WB:2,595mm

アルファ 166              4,720×1,800×1,416mm WB:2,700mm

インテリアの雰囲気には、どことなく少し前のBMW風味が漂っている。ドライバーオリエンテッドな逆さL字型のダッシュボードを備えるのだ。メーターナセルそのものは速度計と回転計を2つの丸い山が覆うデザインで、アルファロメオらしいデザイン。NAVI用のモニターがパーマネントで見やすい位置に配されたのは嬉しいかぎり。

アルファの伝統というべきか、やや小ぶりでスポーツタイプのシートが備えられている。レザーとアルファテックスと呼ばれるスウェード調生地が用意されるのは、既存のモデルと同様だ。キーはボックスタイプで、エンジン始動はボタンで行う方式になった。

質感はまずまずといったところ。これまでの156よりも確実に見栄えはよくなったが、大きな部位を占める金属調塗装など、あともう少し!と思わせる部分があることも事実だ。特にステアリングホイールはよく目に入るパーツだけに、デザイン・質感とももう少し工夫が欲しかった。後席シートが全て前に倒れて、大きな間口のトランクスルーが可能なことからも、より広範囲のヨーロッパ市場を狙っていることが伺える。

来年早々にも日本市場への導入が予定されている。グレード的には、3.2V6 JTSと2.2 JTSの2モデルとなる。JTSの名で分かるように、いずれも新開発の直噴エンジン。ベースブロックこそ提携の名残ともいうべきGM製だが、そこにアルファ製DOHCヘッドを被せた。パワー、トルクとも、旧型搭載エンジンを上回っている。ちなみにパーツ供給という関係では今後もGMとのつき合いは続く。

メカニズムで注目したいのは、V6モデルに搭載されるQ4システムという4WDだ。トルセンCセンターデフを介して駆動力を前43%後57%に振り分けるトルクスプリットタイプ。アルファ久々のスポーティ4WD復活ということで、パワーアップしたエンジンと相まり、ジュネーブ登場時から期待していた仕様である。

あいにく、ミュンヘンで開催された試乗会には、6MTモデルの用意しかなかった。日本市場で主要となる直4用セレスピードとV6用Qシステムは今秋からの生産と言われている。日本導入時には間に合うことだろう。もちろん、いずれのミッション形式も相当な進化を遂げているに違いない。足回りの方式は従来と同じく、前ダブルウィッシュボーン、後マルチリンクだが、いずれも新設計となっている。

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西川 淳
筆者西川 淳

別名ボンジョルノ西川が示すとおり、大のイタリア好き。乗り手をワクワクさせる、刺激に満ちたクルマが好きなので、自然にイタリア車に接することが多い。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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