シボレー 新型コルベット(C7)試乗レポート/西川淳(1/3)
- 筆者: 西川 淳
- カメラマン:ゼネラルモーターズ・ジャパン
“アメ車のスポーツカー代表”というイメージからの脱却
シボレー「コルベット」が、第7世代へとフルモデルチェンジを果たした。コルベットの7代目、なので、マニアは“C7”と呼ぶ。ちなみに、日本ではスズキとの関係があって使えないけれども、本国では久々に「スティングレイ」のサブネームを使っている。
往年のネーミングが復活。目指したのは、グローバルレベルのスポーツカー性能である。それは、決してポジティブには捉えてもらえない、『“アメ車のスポーツカー代表”というイメージからの脱却』でもあった。
鋭いラインの数々が複雑に融合するエクステリアデザインは、最新のエアロダイナミクスを導入したイマドキの流行りのスタイルではあるけれども、どこからどう見てもコルベットにしか見えないものだ。わずかにフェラーリコンプレックスがみてとれるあたりもまた“歴代コルベットの可愛げ”だったりする。
驚いたのは、インテリアのフィニッシュレベルの高さだった。フルラップレザーのダッシュボードフェイシアによって囲まれたコクピットの周りには、アルミニウムやカーボンファイバー、レザーハイドといった高級マテリアルがふんだんにあしらわれている。欧州プレミアムブランドに勝るとも劣らない仕上がりだ。
センターコンソールには、ドライビングモードを選ぶダイヤルが備わっている。「ウェザー」「エコ」「ツアー」「スポーツ」「トラック」の5モードがあり、デフォルトはツアーだ。各モードのキャラクターに合わせて、ステアリングアシスト量、スロットル開度、エグゾーストシステムモード、メーターディスプレイなどが変化するという仕掛け。こんな電子デバイスがついに装着されるにいたったということは、逆にコルベットのスポーツカーとしての性能が、現代最新レベルに到達したということの証である。
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