マツダ 新型 CX-5[2013年11月一部改良モデル] 試乗レポート/渡辺陽一郎(2/4)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:オートックワン編集部
2.0リッターと2.5リッター、なんと価格はほぼ同じ!
注目すべきは価格だ。2リッターと2.5リッター車は、実質的に同額になる。2WD「20S」と4WD「25S」を比べると(2WDの2.5リッター車はLパッケージのみで直接比較できない仕組み)、30万4500円の価格差がある。ただし25Sには9万4500円のディスチャージパッケージが標準装着され、なおかつ21万円の4WDが加わる。合計すれば30万4500円の価格差が埋まり、500cc分の排気量アップは無料なのだ。
そして一般的に排気量は少なくとも「100cc当たり2万円」で計算され、2500ccの25Sなら10万円はトクをする。逆に20Sを買う意味は薄れた。
こういった価格設定もマツダらしいところ。「2リッターでも2.5リッターでも、4気筒同士ならエンジンのコストはほぼ同じ。だから価格も一緒にしよう」と考えた。普通は「2.5リッターを高くして儲けを増やそう」とするが、マツダは違う。
リアの足回りもごっそり変更するこだわりよう
話をCX-5のマイナーチェンジに戻すと、2.5リッターエンジンの追加に加えて、冒頭で述べたようにリアサスペンションのショックアブソーバーも変更された。内部のチェックバルブにスプリングを用いることで、伸び側、縮み側ともに、素早く反応できるようにした。リア側の動きが柔軟になったのを受けて、フロント側のスタビライザーやブッシュも変更され、全般的に柔らかい方向に変化している。
このほか、時速3~30kmで作動する低速域の衝突回避支援機能「スマートブレーキサポート」も全車に標準装着した。内装ではシフトレバーにブーツを装着するなど質感を高めている。これらの装備追加に伴う価格上昇は2万6000円くらいだから、やはり良心的だ。安全装備で儲けようとはしていない。
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