フォルクスワーゲン ポロ ブルーGT(Polo BlueGT)試乗レポート/今井優杏(2/2)

フォルクスワーゲン ポロ ブルーGT(Polo BlueGT)試乗レポート/今井優杏
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軽量化しても静粛性は確保。走りも楽しめるターボの演出も好印象。

これまでも気筒休止は8気筒とか12気筒のエンジンでは採用されてきたけれども、4気筒ではきわめて稀。ヨーロッパ車としては初めての採用になる。

これはエンジンの回転数が1,400rpm~4,000rpm、そしてトルクが25~100Nmの間で作動し、2番と3番シリンダーの運転を休止する。

……ってことは巡航時、たったの2気筒で走っていることになる!

こんなんもはやバイクやないか!と思って色々心配になるが(騒音とか振動とかね)、どうやら停止されるのは燃焼だけだから、ぶっちゃけ、運転していたら気筒休止にはほぼ絶対に気付かないこと請け合い。

この1,400rpm~4,000rpm & 25~100Nmという環境はべつにとても特別なものではなく、普通に走行をしていればいとも簡単に突入する領域だ。

プレス発表によれば『EUのドライビングサイクルのほぼ70%をカバーする運転領域にあたります』ということで、平均車速の遅い日本の都市部ではさすがにそこまでのパーセンテージではないだろうが、ちょっと郊外に出ればかなりそれに近い領域でクルマが勝手に気筒休止をしてくれるということになる。

ちなみに試乗ステージは富士スピードウェイの場内道路(レーシングコースではなく、その周囲を取り囲む道路)だったのだが、そんなにひたすら長い直線を走ったりしなくても、平坦な道を走ればすぐに気筒休止状態に入っていた。

これなら日本の市街地でも活発に働いてくれそうでとても嬉しい。

さらに、ポロ ブルーGT はACT以外にも技術や設計の見直しなどで、涙ぐましいほどの軽量化・効率化を実現しているが、乗っていて感心したのは軽量化してもきちんと静粛性が保たれているところや、走りの面でのワクワクさせるようなターボの演出もきっちり盛り込まれていることだ。

環境に特化すれば、どうしたってその辺の着地点がドライバビリティを犠牲にすることが多いなか、ちゃんと走りとエコが高い次元で両立されているあたり、どんなにブルーという名を背負ってもフォルクスワーゲンはフォルクスワーゲンらしさを貫いている。

その辺、「フォルクスワーゲンの技術者はホンマにヲタやねんなぁ」と思わざるを得ず、毎回クルマの向こうにエンジニアのしたり顔が見えるようで面白い。

さらなるオススメポイントはこの美しい内装!

エクステリアもCd値にも貢献するエアロパーツや17インチアルミホイールなどGTの名にふさわしいスタイリングでもあるのだが、ブルーを効果的に使った内装は輸入車らしいシャレオツムード溢れている。

車両本体価格は¥2,630,000、なんともお買い得感あふれるプライスタグが付いた。ライバルはズバリ、フィットやヴィッツなどの国産コンパクト。

その辺を見渡しても、ポロ ブルーGTが強い商品力を持っていることは間違いない。

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今井 優杏
筆者今井 優杏

自動車ジャーナリストとして、新車や乗用車に関する記事を自動車専門誌、WEBメディア、一般ファッション誌などに寄稿しながら、サーキットやイベント会場ではモータースポーツMCとしてマイクを握り、自動車/ モータースポーツの楽しさ・素晴らしさを伝える活動を精力的に行う。近年、大型自動二輪免許を取得後、自動二輪雑誌に寄稿するなど活動の場を自動二輪にも拡げている。AJAJ・日本自動車ジャーナリスト協会会員。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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