ジープ ラングラー アンリミテッド サハラ 試乗レポート/今井優杏(1/2)

  • 筆者: 今井 優杏
  • カメラマン:オートックワン編集部
ジープ ラングラー アンリミテッド サハラ 試乗レポート/今井優杏
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SUVなんて軟派なカテゴリーじゃない、本気の“四駆”

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いわゆる“モテ車”というものは、確実に世に存在する。

かのバブル時代前後はフェラーリだったりシルビアだったりセルシオだったりしたし、ちょっと前なら確実にトヨタ アルファード/ヴェルファイア、日産 エルグランドあたりの箱型イカツ系ミニバンだったのじゃないかと思う。

つまり、あんまりクルマってものに詳しくないであろう、見目麗しいお嬢さんに表参道の街角あたりで

「好きなクルマはどんな?」

的なユルいインタビューをしたら名が挙がりやすい、その時代の最大公約数の人気デート車ということなのだが、近年においては欧州セレブ勢も大好物であるところの輸入SUVが長く台頭しているようだ。

ジープ ラングラー アンリミテッド サハラ

しかし今回紹介するのはSUVなんて軟派なカテゴリーじゃなく、“四駆(ヨンク)”と男らしく言い捨てねばならない、迫力の出で立ちだ。

世のお嬢さんたちが目の色変えて「ステキ☆」なんて言うにはワイルドすぎる、きっとあのスギちゃんでも容易には選べまい、本気のオフロードカー『ジープ ラングラー アンリミテッド サハラ(Jeep Wrangler Unlimited SAHARA)』

小物入れなどは、かゆいところに手が届く工夫が盛りだくさん

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同社グランドチェロキーあたりは同じジープブランドの中でもオンロードを意識したスタイリングで、間違いなく都会的雰囲気漂う“モテ車”なのに対して、ラングラー アンリミテッド サハラは車体からタイヤが飛び出たような独特のワイドトレッド。まぁいわゆる「ジープ」と聞いて誰もが頭に思い浮かべる、四角くて背の高いあのクルマの形だ。

大径スペアタイヤを背負った伝統的な姿は確実に六本木の夜よりも秩父あたりのオフロードに馴染む。そのなかでもアンリミテッドはラングラー初の4枚ドアで、5人乗りというファミリーにも現実的なパッケージとなっている。

ラングラー アンリミテッド サハラは4枚ドアになってロングホイールベースになり、全長も4705mmとなかなかにロング。全幅×全高は1880mm×1854mm、ボンネットピンで固定された長いエンジンルームを持ちながら、その後ろにはスペースをフルに使い切って、なんとリアシートを倒した場合に最大2,000リットルになるという大容量のラゲッジスペースをも内包するスクエアな空間がくっついているため、数字以上に大きく見えること請け合いである。

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ジープ ラングラー アンリミテッド サハラ

また、他のどのクルマとも似ていないインテリアも楽しい。

ヒンジとテープで固定された180度開くドア(もちろん取り外しも可能)を開け、そこそこ高さのあるサイドステップにガバッと大胆に足を上げて立ち、運転席にスルンと身体を滑り込ませたら、そこには豊かなアウトドアライフを香らせるインテリア世界が繰り広げられている。

ジープ ラングラー アンリミテッド サハラ
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特に小物入れなどは収納力抜群で、アウトドアのための細々したツール、たとえばマグライトや双眼鏡なんかといったものをたくさんしまえるようにきめ細やかに設計され、「ああそうそう、こんなんあったら便利やと思っててんわたし!」と思わず感激してしまいそうな、まさにアウトドアライフにおいて、かゆいところに手が届く工夫が盛りだくさんなのだった。

特に目についたのはメッシュネット状のポケットがドアパネルやセンターコンソール下部に配されていることで、車体が斜めに傾くほどのオフロードにおいてはこのネットのホールド性能が大きな安心になると思うし(以前別のオフロード車でハードなオフロードコースを走行した際、車内の小物の置き場所にはけっこう困った。特に携帯電話はグローブボックスに無造作に入れるとあちこちぶつかって破損してしまうんじゃないかと気が気じゃなかったから)、見た目的にも“泥遊び”を彷彿とさせてくれるいいアクセントになっている。

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今井 優杏
筆者今井 優杏

自動車ジャーナリストとして、新車や乗用車に関する記事を自動車専門誌、WEBメディア、一般ファッション誌などに寄稿しながら、サーキットやイベント会場ではモータースポーツMCとしてマイクを握り、自動車/ モータースポーツの楽しさ・素晴らしさを伝える活動を精力的に行う。近年、大型自動二輪免許を取得後、自動二輪雑誌に寄稿するなど活動の場を自動二輪にも拡げている。AJAJ・日本自動車ジャーナリスト協会会員。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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