フォード 新型クーガ 海外試乗レポート/金子浩久(1/2)

  • 筆者: 金子 浩久
  • カメラマン:フォード・ジャパン・リミテッド
フォード 新型クーガ 海外試乗レポート/金子浩久
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パワートレインの一新により、燃費が25%向上

フォード 新型クーガ
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オーストラリア・アデレードで対面した新型フォード クーガは、旧型のイメージを引き継ぎつつ、現代的でシャープな造形をしている。

ルーフラインも旧型が少し弧を描くように見えていたのが、フラット近くに見える。それでもボディ全高は5ミリ低くなっただけだが、全長は105ミリ伸び、全幅は20ミリ拡がった。

メカニズムの変更点を挙げてみると、まずはエンジン。

2.5リッターの直列5気筒ターボという特徴的なものから、1.6リッターガソリン直噴ターボの「Eco Boost」にダウンサイジングされた。200馬力だったのが182馬力と一割弱パワーダウン。トランスミッションは5速トルコンATから6速型に順当に進化。フォーカスが4速トルコンATから一気にツインクラッチ式6速ATに進化したのとは対照的だ。

「パワートレインの一新によって、燃費が25%向上した」と、グローバルチーフプログラムエンジニアのエリック・ローファー氏はコメントしている。

25%というのは大幅な削減だ。

自然なもので好ましいドライビングポジション

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新型フォーカスに装備されたトルクベクタリングコントロールはクーガにも装備されている。4輪駆動システムは前後輪へのトルク配分を路面状況に合わせて、0%から100%までの間で自動的に変換するものだ。

パワートレインの次に大きな改変点は、「アクティブシティストップ」の装備だろう。時速30kmまでならば、前方の障害物を検知してブレーキが掛かり、停止する。これもフォーカスと一緒。TitaniumとTrendという2つの設定モデルのうち、上位モデルであるTitaniumに装着される。

TitaniumとTrendでは装備の違いが小さくない。ヘッドライトがHIDとハロゲンの違いがあるほか、電動開閉式パノラミックルーフ、パワーリフトゲート、BLIS(車線変更時の死角低減)、さらにはシートがフルレザーかハーフレザーか等々。これだけ装備が異なってくると日本仕様の価格が気になってくる。

インテリアの雰囲気は、フォーカスに準じる。左ハンドルであるスペイン・バレンシア工場で造られているが、右ハンドルのクーガのペダル配置やドライビングポジションは自然で好ましいものだ。

日本に輸入される大陸ヨーロッパのクルマ、特にドイツ車の中には不自然な姿勢を採らされるものが時々ある。右ハンドル版のフォード各車の適正なドライビングポジションを美点に挙げる日本のフォードユーザーは少なくないのだ。

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金子 浩久
筆者金子 浩久

モータリングライター 1961年東京生まれ。 自動車と自動車に関わる人間について執筆活動を行う。主な著書に、『10年10万キロストーリー』(1~4)、『セナと日本人』、『地球自動車旅行』、『ニッポン・ミニ・ストーリー』、『レクサスのジレンマ』、『力説自動車』など。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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