三菱 アウトランダー PHEV(プラグインハイブリッドEV) 公道試乗レポート/松下宏(1/3)
- 筆者: 松下 宏
- カメラマン:オートックワン編集部・和田清志
主に電気自動車、電池が少なくなったらハイブリッド車。それが「PHEV」
三菱のプラグインハイブリッド車「アウトランダーPHEV」に公道で初めて試乗した。プリウスのプラグインは「PHV」だが、アウトランダーはPH「EV」と呼んでEV(電気自動車)としての特性を強調している点が面白い。が、名前はまあ良いだろう。
いずれにしても搭載した電池に充電して一定の距離を電気自動車として走り、電池の残量が少なくなってもハイブリッド車として走り続けられるクルマがプラグイン・ハイブリッド車だ。
純電気自動車が航続距離の不安を抱えることを考えると、並みのガソリン車を上回る航続距離(アウトランダーPHEVは879km)を実現するプラグイン・ハイブリッド車は、極めて魅力的な次世代自動車といえる。
SUVのノウハウとEVのノウハウを融合
三菱はパジェロなど本格SUVで培ってきたSUVの良さと、日本初の市販電気自動車である「i-MiEV」(アイ・ミーブ)で培ってきた電気自動車の良さを合わせ持つクルマとして、アウトランダーPHEVを開発した。
純電気自動車は街乗り用のスモールクラスを中心に考え、大きなボディのクルマはPHEVでという考えであると同時に、SUVのパッケージングが電池の搭載にも適している面もある。
搭載エンジンはガソリン車が2.4リッターを搭載するのに対し、PHEVは2.0リッターに変わり、前後に60kWの出力を持つ電気モーター2個を組み合わせて駆動する。12kW/hのリチウムイオン電池は床下に搭載され、関連するジェネレーターやコントロールユニットなどを含めても、居住空間やラゲッジスペースをほとんどスポイルしていない。
ただし、乗車定員はガソリン車が3列シートの7人乗りであるのに対し、PHEVは2列シートの5人乗りになる。この点においてはPHEV化の影響が表面化している。
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