日産 フェアレディZ 試乗レポート/小沢コージ(2/2)

日産 フェアレディZ 試乗レポート/小沢コージ
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世間に対して全く媚びない、ガンコなZのガンコなマイチェン!!

日産 フェアレディZ日産 フェアレディZ

実際の走りだが、走り始めから分かり易く締まっており、一瞬「おお、メチャクチャ硬派方向のマイチェンか?」と思いきや全然違う。確かに締まっているが不快さはない。快適性は逆に高まっているくらいだ。バネは旧型より倍程度ぐらいのスペックになっているが、入念にチューニングを重ねたらしい。

それと良いのはハンドリング。それも峠をギンギンに飛ばすのではなく、普通に街を走ってても無駄な動きが減ったのが分かり、切ったら切った分曲がる。言葉にすると当たり前過ぎるが、ピタっと決まり、恐さもない。

これは特に高速で恩恵があり、前よりも一体感が高まって安心して走れる。全体としてストイックになりつつも、高級感も高めている。結構、美味しいとこ取りのチューニングなのである。

フェアレディZ version nismoフェアレディZ version nismo

Version NISMOにも試乗したが、そもそもスパルタンなこのモデル、タイヤがBSのRE050からレーシーなRE-11に変わり、ボディ補強とブッシュ&ダンパーチューンとエンジンの中低速トルクアップがなされ、より硬派になったのかと言うと、これまた単純には言いきれない。乗り心地は悪くないし、なによりステアリングフィールがナチュラルでゴリゴリさがない。洗練を加えつつ速くなっているのだ。

とは言え新型ポルシェ911のように高級サルーン方向の柔らかさはなく、そういう意味では、やっぱり硬派過ぎるほど硬派だ。見た目も繰り返しだが、もうちょっと変えても良かったかもしれない。

それより驚きは燃費だろう。イマドキとしては(意外にも)、カタログ燃費は前とほぼ変わらず、全モデルを通じてJC08モードは9kmL台前半。流行りのアイドルストップもなく、これだけでも全体の姿勢が伺える。

■燃料消費率(JC08モード)

フェアレディZ Version ST:9.0(クーペ)(ロードスター)

フェアレディZ Version S【クーペのみ】:9.1

フェアレディZ VersionT:9.2(クーペ) / 9.1(ロードスター)

フェアレディZ:9.1(クーペ) / 9.0(ロードスター)

そう、マイチェンZにはほとんど世間に対して、媚びる姿が見られない。実際、買う人は必要以上に燃費を気にしないだろうし、あくまでも正常進化にこだわっている。これはイマドキの日本メーカーとしてはかなり大胆だし、逆に割り切りなのかもしれない。

販売台数に関してだが、日本はある意味厳しすぎる。例えば86に関しては、200万円台から買える今までに無い本格スポーツ、ついでにギリギリ4人乗れる。これはデカい。一方、ポルシェはもはや女子高生でも知る世界の一流ブランド。ステイタスとして買う人の幅が広い。

日産 フェアレディZ

その点Zは、やはり一部の好きモノアイテムであり、日本でその存在がどんどん小さくなっている。本来スポーツカーは、スペックではなく、記憶や思い入れで買うモノ。そもそもそれを生み出す社会現象やレース活動に乏しい今の日本では、いくらハードの良さで頑張っても無理があるのだ。

本来的にはEVフェアレディZや、フェアレディZハイブリッドでも出ないと状況の打開は無理な気がする。特別安くもなく、超ブランドでもない2人乗りスポーツカー。せいぜい好き者が長く、深~く愛してやらねば…と思った不肖小沢なのでありました。

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小沢 コージ
筆者小沢 コージ

横浜市出身。バラエティ自動車ジャーナリスト。自動車メーカー、「NAVI」編集部員を経てフリーに。現在、雑誌やネットに多数連載。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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