アウディ 新型S6 試乗レポート/大谷達也(1/3)
- 筆者: 大谷 達也
- カメラマン:アウディジャパン株式会社
日本で破竹の勢いを見せるアウディ、海外ではメルセデスを抜いた!?
「最近、なんかアウディをよく見るなあ」と思っているアナタの直感は鋭い。
なぜなら、本当にアウディがよく売れているからだ。さすがにまだメルセデスやBMWの領域には及んでいないけれど、その差はかなり縮まっている。
たとえば2005年、アウディの販売台数はメルセデスやBMWの1/3くらいだった。ところが、2010年にはこれが2/3くらいにまで急増。このままいくと、あと5年もかからずにメルセデスやBMWに追いついちゃうんじゃないか、という勢いなのだ。
と、ここまでは日本のお話。でも、世界的に見るとアウディはもうメルセデスやBMWに追いついちゃっている。いや、正確にいうと昨年はついにメルセデスを追い抜いて“ドイツ・プレミアム御三家”のなかでBMWに続く第2位の地位を手に入れてしまったのだ。
もっとも、3メーカーの販売台数はおよそ130万台で横並び。順位をつけたらBMW、アウディ、メルセデスになるけれど、自動車メーカーとしての規模はほとんど同じと考えていいだろう。
そんな「いまイチバン勢いのあるプレミアムブランド」アウディから登場した最新スポーツセダンが、これからご紹介する「S6」である。
ハイパフォーマンスと使い勝手の両方が得られるベストチョイス「Sシリーズ」
アウディのSシリーズって、どんなクルマかご存じだろうか?
ひとくちで言えば、かなり高性能なモデルである。でも、パフォーマンスを追求するあまり、日常の使い勝手が悪いクルマとはだいぶ異なる。
本気で走らせたらメチャクチャ速いけれど、乗り心地も良くて車内は静か。だからちょっとした買い物や駅までの送り迎えにもフツーに使えちゃう。これがSの特徴である。
アウディは、そんな“S”じゃ物足りないという人のために、さらにスパルタンな“RS”シリーズも用意されているけれど、“RS”の性能をフルに引き出せるのは本当に一握りの人たちだ。
正直、普段の足としても使うなら、私だって迷わずSを選ぶ。そのくらいSは便利で、高性能で、走らせて楽しいクルマなのだ。
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