フォルクスワーゲン ゴルフ 7速DSG搭載モデル 海外試乗レポート(3/3)
- 筆者: 河村 康彦
- カメラマン:フォルクスワーゲン グループ ジャパン
これはまさしく新時代のエコ・トランスミッション
フォルクスワーゲンではこの新しいDSGを、「すべてにおいて既存のMTより優れている」と豪語する。実際、同じエンジンに6速MTを組み合わせたゴルフの燃費性能がおよそ15.9km/L相当であるのに対し、7速DSGとの組み合わせでは16.9km/L相当と発表。また、トルコン式のAT比では最大20%の燃費向上を果たすとも説明する。
先に述べた“ダウンサイズ・コンセプト”による過給器付きのエンジンと共に、すでに100万台以上の販売実績を持つというDSGは、今やフォルクスワーゲングループのコア技術というわけだ。
当初は、高出力エンジンとの組み合わせからスタートしたために「特別なトランスミッション」とも受け取られたDSGも、今後は2ペダル方式のイージードライブ面だけでなく、前述のように、より高い省エネ性能を達成出来る新時代のトランスミッションとしてもてはやされる事になるだろう。一方で、すでにトルコンATやCVTがポピュラーな日本では、生産のシステム上からも“MTからの発展形”であるDSG方式の急速な普及は難しいとしており、その普及には技術面以外の要素も絡んで来そうだ。
いずれにしても、そんな将来への覇権争いをも掛けたかに見える洋の東西の技術戦争は、この先、その激しさをますますヒートアップさせそうだ。
この記事にコメントする