ルノー メガーヌ ルノー・スポール 試乗レポート(2/2)
- 筆者: 石川 真禧照
- カメラマン:オートックワン編集部
「250ps、1,430kg、MT」という組み合わせは十分に速い
パワーユニットは直列4気筒の2リッターターボ。250馬力、340Nmの性能を発揮する。組み合わされるミッションはマニュアルシフトの6速。これは、日産との共同開発と言われている。
ブレーキはフロントにブレンボ、リアはアメリカのTRW製を装着している。そして、赤いキャリパーが足もとを引き締めている。シャーシもかなり本格スポーツの味付けだ。
「シャーシカップ」と名付けられた足回りは、アンチロールバーやダンパーが大幅に強化された。
さらに、横滑り防止装置(ESP)を3段階のレベルに切り替えられる3モードESPも装備された。これを選択することで、エコ走行からサーキット走行まで、自分でセッティングして走りを楽しめるのだ。RSモニターでブースト圧からブレーキ圧なども知ることが出来る。
マニアックな操作も楽しめるのもルノー・スポールの魅力といえる。
硬い乗り心地と重いハンドルはやはりスポーツカー
1,500回転からでもレスポンスが良いので、頻繁にシフトしなくても十分に速い。100km/h、6速ギアは2,200回転と低めなので高速燃費も良さそうだ。
スポーツサスペンションの乗り心地は常に硬め。キツめの上下動が絶えない。スポーツモデルに乗っているという実感を味わわせてくれる。
コーナーでは直進性が強く、切り込むにはかなり重めのハンドルと戦わなければならない。このあたりのセッティングはF1からの血を受け継いだスポーツカーらしい部分だ。コーナリングはマシンとの勝負でもある。
なにしろ、チューンしたメガーヌ ルノー・スポールは最近、ニュルブルクリンクのフルコースで、FF車の最速タイムをたたき出したというのだ。それだけポテンシャルの高いモデルといえる。
その一方で、実用的なリアシートやラゲッジスペースも備えている。
メガーヌ ルノー・スポールは日常の足としても使え、休日にはサーキット走行も楽しめる。1台でクルマの楽しみの両極端を味わえるスポーツカーと言えるだろう。
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