ルノー 新型 メガーヌ GTライン 1.2ターボ 試乗レポート/今井優杏(2/4)
- 筆者: 今井 優杏
- カメラマン:阿部昌也
ルノージャポンあげての「スポーツ」推し
さらに、ルノーといえばF1やモータースポーツを連想される方も多いと思うが、今年に入ってルノージャポンはルーテシア GT然り、そして今回紹介するメガーヌ GTラインのヒエラルキーのひとつ上位スポーツバージョン、メガーヌ GT220然り、怒濤のようなスポーティー、もしくはスポーツバージョン車の導入を発表し続けていることも追記しておきたい。そんな立て続けにスポーツ系ばっか入れちゃって、これまたどうすんの?! 同社のマーケットシェアを考えれば、それがいかにチャレンジングなことか安易に想像がつくというものだ。
そしてこの、企業あげてマニアック方向にベクトルの矢を向けているという姿勢こそが、『ルノーを選んだユーザーを自動的にクルマ好きに見せてくれる効果』という、嬉しいセルフブランディングに繋がるというわけである。というなが~いイントロデュースで、『とりあえずルノーを選んだら、ちょっと一目置かれるかも知れない権』がゲット出来る仕組みを、まずお解りいただけただろうか?
でもこれまでのルノーはリアルにマニアックすぎた。
先述のカングーの4ATや、旧メガーヌ GTラインの2リッター NAエンジンといい、乗ったら楽しいのはわかるけど、燃費面でやや不安が残るようなチョイスが多かった。
しかし昨年ルーテシアに搭載され日本にもお目見えした新エンジン、1.2リッター 直4 直噴ターボであるH5F型+6速デュアルクラッチの組み合わせは時代にフィットしたもので、しかもこれがなかなかにエキサイティングなフィールを持っているものだから、俄然ルノーが『マニアックなが普通にツカえるいいクルマ』のリストに上がって来たのである。ここで新型ルノー メガーヌ GTライン(GT-Line)に話がやっと戻る。
全方位でオイシイ、ルノーからの模範解答
新型メガーヌ GTライン(GT-Line)は、同メガーヌ RSほどスパルタンでなく、メガーヌ GT220ほど本気すぎない。しかも1.2リッターターボというエコノミー性も兼ね備えているのに加えて、ルーテシア、キャプチャーという既出の同エンジン搭載車の中で最も大きなボディサイズを誇るので、ユーティリティ面も完璧!という、全方位でオイシいパッケージになっている。
さらにルノー メガーヌ GTライン(GT-Line)はそのチューニングをルノースポールが手がけているので、ダウンサイジングターボとはいえ、走り感は存分に楽しめちゃうのである。
というわけで冒頭で述べたように、ルノー メガーヌ GTライン(GT-Line)は、だれにどんな方向から突っ込まれても模範解答が出来るクルマになり得ているわけだ。
あ、ナカミの進化に感動して忘れていたけど、エクステリアデザインも後期型にフェイスリフトされていて、かなりシャープなイケメン顔に変わっている。
[実際の試乗ではどうだったのか・・・続きは次ページへ]
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