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試乗レポート 2013/11/10 00:00

ルノー 新型 ルーテシア R.S.(ルノースポール) 試乗レポート/今井優杏(3/4)

関連: ルノー ルーテシア Text: 今井 優杏 Photo: オートックワン編集部・ルノージャポン
ルノー 新型 ルーテシア R.S.(ルノースポール) 試乗レポート/今井優杏

1モデルに2種類のシャシーを用意する周到ぶり

ルノー 新型 ルーテシア「R.S.(ルノースポール) 」

さて、実際どこがエエねんという話なのだが、先にこの『ルノー・スポール』について触れておきたいと思う。

ルノー・スポールは言うまでもなくルノー本体の配下にあるモータースポーツ部門で、『ルーテシアR.S.』のようにモータースポーツから得た技術のノウハウがフィードバックされたコンプリートモデルなどの制作を行うこともひとつの事業形態なのだが、先述のF1をはじめ、ラリー、ル・マン24時間レースなど長年にわたりトップカテゴリーへのチャレンジを長年にわたり続けているという側面も持っている。

ルノー 新型 ルーテシア「R.S.(ルノースポール) シャシー スポール」[ボディカラー:ルージュ フラムM]ルノー 新型 ルーテシア「R.S.(ルノースポール) シャシー カップ」[ボディカラー:ブラン グラシエ] エクステリア

特に今回そのキモとなるのがルーテシアRSに用意されたルノー・スポール入魂の2種類のシャシー(!!)だ。

・ルーテシア ルノー・スポール シャシー スポール

・ルーテシア ルノー・スポール シャシー カップ

新型ルーテシアRSはこの2つのシャシーがそのままモデル名称になる。

シャシー カップはシャシー スポールよりも3mmローダウンされ、フロントサスペンションは27%、リアサスペンションは20%ハードなセッティングとなっているのだが、アラ不思議、どう考えてもどう乗り倒しても『硬さ』を実感できないのである。

ルノー 新型 ルーテシア「R.S.(ルノースポール) シャシー カップ」[ボディカラー:ブラン グラシエ] 試乗レポート/今井優杏 試乗画像13

むしろノーマルグレードである新型ルーテシアのほうが路面のギャップなど入力時の硬さを仔細に感じたくらいだから、とかく「カタい」という印象のあるルノー・スポールにおいて、“柔らかい”というのではまったくない、“しなやかな”このアシの動きはひたすら新鮮だし、なおかつただ目新しいのではない信頼感ある操作性も満足度の高いものだ。

ギャップを感じないから運転もラクで、運転もラクだからコーナリングも楽しくて……とポジティブの連鎖反応が次々生まれる。なんだこのなめらかなアシは、と嬉しくなっちゃうのだ。

なめらか至極の乗り味を決める謎のキーワード「HCC」とは

ルノー 新型 ルーテシア「R.S.(ルノースポール) 」 HCC(ハイドロリック コンプレッション コントロール)

その理由はフロントサスペンションに組み込まれたフロントダンパーに仕込まれたハイドロリック コンプレッション コントロール(HCC)の恩恵だ。

これはダンパーの中にさらにもうひとつセカンダリー(2つ目の)ダンパーを仕込んだというもので、ダンパーがロシアの民芸品マトリョーシカのようになっている感じなのだけど、この“中身”のほうのダンパーが内蔵された油圧によってゆっくりと減衰するために余分な反力は出さずにトルクステアを軽減させたり、また低速でも滑らかなアタリを出したり、路面から大きなギャップを拾った際などにギャップを失わないようにしたり、とかなりの効果を発揮しているのだ。そしてこのHCCこそが15年に渡ってルノー・スポールが参戦し続けているラリーからのテクノロジーなのだった。

ルノー 新型 ルーテシア「R.S.(ルノースポール) シャシー カップ」[ボディカラー:ジョン シリウスM(手前)/グリ プラティヌM(中央)]

実はトゥインゴR1・R2、クリオR3、メガーヌN4などターマック(舗装路)ラリー用車両キットとしてはすでに販売実績を持っていたこのHCCなのだが、もちろんコンペティションの技術であるために非常に高額だったことから量産は行われていなかったのだけど、意外な理由で市販車への投入が行われたのだ。

それが“今回の新型ルーテシアR.S.は、ノーマルモデルとボディを共用した”ということ。

ルノー 新型 ルーテシア「R.S.(ルノースポール) シャシー スポール」[ボディカラー:ルージュ フラムM] 17インチ シルバーアロイホイールルノー 新型 ルーテシア「R.S.(ルノースポール) シャシー カップ」[ボディカラー:ブラン グラシエ] 18インチブリリアントブラックアロイホイール

実は先代ルーテシアR.S.はトレッドを50mm拡げた専用ボディを持っていたのだが、今回のルーテシアR.S.はボディを統一し、モデル開発へのローコスト化と単純化を図っている。

そんな中、1,6リッターながら200ps、240Nmを発生するルーテシアRSのパワーを受け止めるロードホールディングのために、技術者が担ぎ出したのがこのHCCだったというわけ。

結果、電子デバイスなどを入れるよりも軽量化することもでき、タイヤサイズもノーマルモデルと同じ205サイズに収めることが出来たのだというから、火事場のなんとやら万歳!と言おうか、災い転じて福となっているから、結果オーライなのだった。

電子モノの素晴らしさは充分知っているからそれはそれとしても、あくまでもアナログなやりかたで現状電子に一切引けを取っていないHCCには、多大な好感が持ててしまうのは、古い世代のサガなんだろうか。たはは。

[次ページへ続く]

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