ポルシェ・スポーツ・ドラビング・スクール体験レポート ~ドラテク向上のためのスパルタレッスンに今井優杏が潜入!~(1/3)
- 筆者: 今井 優杏
ポルシェジャパン主催、ポルシェオーナーのためのドライビング・スクール
もしかしたら自動車業界内のひとや相当なコアファン以外で、コレを知っている人が案外少なかったらいけないので予め言っておくと、実は自動車メーカーは、顧客向けまたは新たな顧客獲得のためのドライビングスクールやファンミーティングを、わりと力を入れて行っている。
国内メーカーも海外メーカーも、おそらく殆どの自動車会社がなにかしら主催していると思って間違いない。
特定の車種のオーナーに呼び掛けてただ集い、珈琲片手に談笑し交流を深める『ミーティング』的なものもあれば、サーキットをひたすら走らせてくれる『ドライビングスクール』もあり、またとにかく燃費走行を教えてくれる『エコドライブスクール』なんてものもあるから、クルマ作りはともかく現在その自動車メーカー、もしくはインポーターがどんなふうに自社のクルマを売りたいか、というところが露呈していて面白いのである。
ドライビングの基礎を徹底的に叩き込まれる
とはいえ世界のスポーツカー・ポルシェ。「いっとう簡単」のレベルが違う。
PSDSはこのウォーム・アップを底辺として、プレシジョン→パフォーマンス→マスターとステップアップして行けるマジ・スクールで、マスターの先はあのポルシェ・カレラカップ。そう、モータースポーツ実戦にもステップアップが可能なのだ(ちなみにマスターはひたすらサーキットをプロの指導で走りまくるもの。参加もインストラクターが認めないと許されない)。
だから初心者向けとて提供されるメニューも生半可じゃない。ちゃんとマスターに辿り着くまでの『ウォーム・アップ』なのだ。ひとつも甘やかしてくれないのが特徴でもあって、運転に慣れた私でも相当満足する、中身の濃いものだ。
参加者はだいたい8人程度の、至極少人数な3つのグループに分けられ、ドライビングの基礎である走る(スラローム)・止まる(急制動・緊急回避)・曲がる(定常円旋回)を徹底的に叩き込まれる。
「叩き込まれる」なんてちょっと物騒な語感だが、その表現はあながち間違っていないと思う。
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