ポルシェ ボクスターS 海外試乗レポート(4/4)
- 筆者: 河村 康彦
- カメラマン:ポルシェ ジャパン
旧型オーナーに買い替え衝動を起こさせる!
オール新開発のエンジンを搭載し、トルコンATの“ティプトロニック”をDCTの“PDK”へと変更するというパワーパックの刷新を行った最新ボクスターが、まずはすこぶる優秀な動力性能を手中に収めたのは前述の通り。
加えれば、このパワーパックが従来型を明確に凌ぐ実用燃費性能の持ち主というのもどうやら確実で、なんとなれば、テストドライブゆえに遠慮ナシにアクセルペダルを踏み込んだワインディング・セッションを含め、300kmほどの距離を走行した結果の8.5㎞/Lというデータは、その走りのパターンからイメージをしたものよりも1割以上優れた結果だったからだ。
一方で、ケイマン共々このミッドシップ・モデルが明確に「快適性の向上」というフレーズを謳い出した点には、これまで911シリーズにしか与えなかった300ps超えの最高出力を許す一方で、そんなRRモデルとの差別化を今一度明瞭にしたいというマーケティング上の意図も感じられないではない。
いずれにしても、そんな事をも考えさせる最新のボクスターが、従来型をはるかに凌ぐ実力を身につけたのは確実。従来型オーナーにも買い替えの気持ちを起こさせるほどに明確な進化を遂げているという事だ。
この記事にコメントする