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試乗レポート 2012/3/30 21:52

ポルシェ 新型ボクスター 海外試乗レポート/河村康彦(2/2)

関連: ポルシェ ボクスター Text: 河村 康彦 Photo: ポルシェジャパン
ポルシェ 新型ボクスター 海外試乗レポート/河村康彦

MTは6速を踏襲。その理由とは?

ポルシェ 新型ボクスターSポルシェ 新型ボクスターS

今回試乗したグレードは、従来同様に3.4リッターエンジンを搭載した「S」グレードの“PDK”(デュアルクラッチ)仕様車とMT仕様車。そして、2.9リッターから2.7リッターへと“ダウンサイズ”が図られた心臓を搭載する、ベースグレードの“PDK”仕様車という3タイプだ。

ちなみに、PDKは911と同様の7速タイプだが、MTは7速へは進化せず6速を踏襲している。その理由を、開発陣は「ボクスターは911よりも、より軽さにフォーカスをしたモデルだから」とする。

なお、PDKには新型911と同様、加速不要時にアイドリング状態での惰性走行を可能とする“コースティング”機能が加えられた。

用意されるモデルには、少なからずのオプション・アイテムが装着されるのが通例のポルシェのイベントだが、今回テストの全モデルも、ベースグレードでは18インチ、Sでは19インチが標準のシューズが20インチへと履き替えられ、ボクスターではオプション扱いの電子制御式可変減衰力ダンパー“PASM”が設定されていた。

そんな“PASM”が、しなやかな乗り味の演出に絶大なる効果を持つ事はこれまでのモデルでも経験済みだが、新型も「それにしても!」と思わず驚かざるを得ない優れた快適性で、まずは出迎えてくれる事になった。

もちろん、そうは言ってもそれは決して「ソフト」と表現を出来るものではない。特に低速域で鋭い突起を乗り越えたりすると、やはりそれなりのショックを感じる場面もある。

しかし、前述のように20インチという大径シューズを履く事を考えれば、それが「望外の快適性」であるのもまた事実だった。加えて驚いたのは、ルーフを開けても閉じても殆ど変わる事のないボディのしっかり感が、1ヶ月前に経験をしたばかりの新型911カブリオレのそれを凌ぐほどのものであった事。

歯面を鏡面仕上げ!?初めて電動化されたパワーステアリングの感触

ポルシェ 新型ボクスターS
ポルシェ 新型ボクスターSポルシェ 新型ボクスターS

実は、数値上もボディ剛性は「ボクスターの方が上」という。兄貴分も顔色を失うほど強靭なのが、新たにフロントセクションをアルミニウム化した“ハイブリッド・ボディ”なのである。

軽くなった上に、パワーアップを果たしたのだから、その加速力には文句の付けようがない。PDKモデル同士で比較をすると、より余裕の大きいSに比べてベースグレードの方が「同様の走行パターンでより忙しくシフトをしている」のは確かだが、それはとても一級スポーツカーとして十分な加速力の持ち主であるのは間違いない。

そして、そんな動力性能の印象をさらに好転させていたのがそのサウンド。オプションの“スポーツエギゾースト・システム”採用モデルがさらなる迫力を醸し出していたが、それナシでも十分に澄んだボクサー・サウンドを堪能出来るのが今度のボクスターでもある。

しかし、そんな新しいボクスターの走りの真骨頂は、何とも洗練された味わいを提供してくれる、そのフットワークにあると言って良い。

駆動輪上にしっかりと荷重がかかるミッドシップ・レイアウトゆえのトラクション能力の高さ。一方で、荷重負担の少ない前輪がもたらす俊敏な回頭性といったボクスター元来の長所はそのままに、フラットな乗り味、安定感の高さ、そして舵の正確性といった事柄に、さらに大幅な磨きが掛けられた印象だ。

ポルシェ 新型ボクスターS

中でも、最も感心をしたのは初めて電動化をされたパワーステアリングがもたらした、素晴らしく洗練されたフィーリング。まるでそのラック&ピニオンの歯面を“鏡面仕上げ”しているのでは!?と、そんな想像もしたくなるほど滑らかな操舵時の感触は、キックバックなどの“ノイズ”が完璧に遮断をされていた事も含め、もはや「オーソドックスな油圧式以上」というのが実感。

特に気に入ったのはオプションの“パワーステアリング・プラス”を装着していたモデル。50km/h以下で操舵力を軽減し、より爽快なフィーリングを提供してくれたこのアイテムは、自分ならきっと選択する一品だ。

返す返すも、そんな新型ボクスターの仕上がりぶりは、予想すら超える素晴らしさだった。「2.7リッターモデルでも十分とは思うけれど、やっぱりより強力なSが魅力的かな。

さらに見事な仕事ぶりをしてくれるようになった“PDK”は、より速くてネンピも良いけれど、クラッチやアクセルワークの加減ひとつで自在なスタートシーンを演じられるMTも捨て難いな・・・」と、そんないくつもの楽しい夢を見させてくれるこのモデルには、もはやそのライバル知らずの高い完成度に圧倒されるばかりなのである。

筆者: 河村 康彦

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