サーキット直系「ポルシェ911GT3」に”固定リアウィングなし”モデルが新登場【フランクフルトショー2017】

  • 筆者: オートックワン 編集部
  • カメラマン:Porsche Japan

最高出力500psの高性能はそのままで、可変リアスポのすっきりした後ろ姿に変身

ドイツ・ポルシェAGは、2017年9月12日から開幕する第67回フランクフルト国際モーターショー2017(IAA)で、ポルシェ 911 GT3ツーリングパッケージを世界初公開する。

GT3の名の通り、ポルシェ 911 GT3は911 GT3カップレース直系のスポーツモデルで、サーキット走行にも適した高性能な仕様。高回転型の4リッター水平対向ノンターボエンジン(500ps)をはじめ、軽量化を図ったスポーツシャシー、カーボン製の大型リアウィングなどが特長となっている。いっぽう今回発表される911 GT3ツーリングパッケージは、GT3の外観上で大きな特色である大型リアウィングの代わりに、通常の911カレラ同様に可変リアスポイラーが備わる。

搭載されるエンジンは他モデル同様に4リッター水平対向ノンターボエンジンで最高出力500ps(368kW)、最大トルク460Nmを発生させる。トランスミッションは6速MTのみの設定で、0-100km/h加速3.9秒、最高速度316km/hをマークする高性能ぶりだ。

「ツーリングパッケージ」の名は、1973年モデルの”ナナサン”911カレラRSの装備仕様にさかのぼるもの。ツーリングパッケージでは、クラブスポーツパッケージとアルカンターラ仕様を除く911 GT3で選ぶことの出来るほぼ全てのオプションを装着することが可能で、これらのオプションには、ボディとホイールの全カラー、PCCBセラミックブレーキ、リフトシステム、LEDヘッドライト、全ての種類のシート、クロノパッケージ、オーディオシステムなどが含まれる。

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リア以外は911 GT3と変更なし

ツーリングパッケージにおいても、ボディはリアを除いて911 GT3と変更なく、フロントエンドの専用大型エアインテークと911 GT3モデル特有のエアアウトレットがラゲッジコンパートメントリッド前部に備わる。フロントとリアのライトは同じだが、ダークティンテッドカラーは施されない。

センターロック式鍛造軽合金製ホイールは、フロント245/35 ZR 20タイヤと9インチ幅のホイール、リア305/30 ZR 20タイヤと12インチ幅のホイールの組み合わせとなる。新仕様のボディはホイールアーチが911カレラより44mmワイド。さらに車高は25mm低くなっている。

リアエンドでは、通常の911と同じ構造のリアスポイラーのウイング部に、ボディカラー同色塗装のエアロダイナミックティアオフエッジ(ガーニーフラップ)が備わるほか、専用リアリッドグリルには“GT3 touring”ロゴが冠される。

その他の特徴的な装備は、シルバーカラーのサイドウインドウストリップ、スポーツエグゾーストシステムのテールパイプ、ヘッドライトウォッシャーシステムのカバー、リアの“Porsche”ロゴなど。「ブラックエクステリアツーリングパッケージ」を選択すると、上記のエレメントが911 GT3同様のブラックになり、フロントとリアのライトもダークティンテッドカラーになる。

インテリアはアルカンターラではなく上質なレザーを広範囲に使用。12時位置にマーカーの付いたステアリングホイールリム、シフトレバー、ドアパネルアームレスト、センターコンソールの収納ボックスリッド、インナードアハンドルがスムース仕上げのレザーで覆われる(シート中央部はブラックファブリック)。ヘッドレストにはポルシェ クレストがエンボス加工され、パーシャルレザーインテリアのステッチは全てブラック。ブラックアルミニウムのトリムと組み合わされる。

またリアルタイム交通情報付オンラインナビゲーションモジュールを含むポルシェ コミュニケーション マネージメントシステム(PCM)に加え、コネクト プラスモジュールとポルシェ トラックプレシジョンアプリも装備。このアプリによって、スマートフォン上での詳細なドライビングデータの表示、記録、および分析が可能となっている。

>>今までの911 GT3とどこが違う!? フォトギャラリーで比較してみる

モータースポーツ直系の専用シャシーとパワートレイン

パワートレインとシャシーは、ツーリングパッケージを含めてマニュアルトランスミッションを装備する全ての911 GT3モデルに共通のもの。総排気量4リッターの6気筒水平対向自然吸気エンジンは911 RSRや911 GT3 Cupなどレーシングカーのテクノロジーが採用された最もパワフルな自然吸気直噴エンジンで、ポルシェがこれまでに開発した公道仕様6気筒水平対向エンジンで最大の総排気量を備える。高回転コンセプトを特徴としており、最高回転数はスポーツカーのエンジンとしても特に際立つ9,000rpmに達する。

6つのギアのギア比はエンジンの出力に合わせて正確に調整され、特にスポーティなシフティング特性を発揮。自動中間加速機能がシフトダウン時の刺激的なサウンドを奏でる。この機能はセンターコンソールの‘スポーツ’スイッチを押すと作動し、ギアが高速で同期されて非常にダイナミックなシフト操作が可能になる。GTスポーツマニュアルトランスミッションは自動ブレーキを備えた機械式リアディファレンシャルロック(PTV)にパワーを伝える。

911 GT3のシャシーは精巧な基本設計に加えて、アクティブなリアアクスルステアリングによる卓越したハンドリング特性も備えるなど、モータースポーツでの数々の経験が生かされている。リアアクスルステアリングは、速度に応じて後輪を前輪と同位相または逆位相に操舵して、俊敏性と安定性を向上。また前後のタイヤサイズによって、前輪は操舵力と制動力を最適に伝え、後輪は駆動力とトラクションの伝達に寄与する。

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樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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