ポルシェ 911 タルガ4S 試乗レポート(3/3)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:島村 栄二
資金さえあればすぐオーダーしたい1台だ
乗り心地は、従来のタルガに対しては、いくぶん硬さを増しており、高速スタビリティ重視に振ったように思われたが、911シリーズ全体の中ではソフトなほうで、コンフォート性を大いに意識してチューニングされたことをうかがわせる仕上がりであった。
かつてタイプ993までのタルガは、カブリオレをベースとしていたため、ボディ剛性面では少なからず難があった。しかし、タイプ996以降はカレラと同じクーペボディをベースとするため、走行性能面でのディスアドバンテージをほとんど感じさせなくなった。
個人的には、ポルシェの中で、価格を気にしないで考えた場合、このタルガ4Sがもっとも欲しいポルシェだ。やはり、開けても閉めても、乗っている間ずっとこの開放感の恩恵にあずかれるという魅力は捨てがたいい。
走りだって、タルガは近年のソフト路線を行くポルシェを象徴する存在でもあるが、その実力は決してあなどれず、十分に期待に応えてくれる。しかもPDKを得たことで、MTにコンプレックスを抱くこともなくなった。購入資金さえ用意できれば、すぐにでもオーダーしたい1台である。
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