【試乗】ポルシェ911シリーズ「GT3・ターボ カブリオレ・タルガ4・カレラ7速MT」2015年モデル イッキ乗り!/金子浩久(5/6)
- 筆者: 金子 浩久
- カメラマン:小林岳夫・原田淳
Porsche 911 Targa 4(タルガ4) ~新境地を切り開いた「旬」な1台~
「911 タルガ4」は2014年春のフルモデルチェンジを経て、新境地を切り開いた。1960年代の初代タルガをセルフサンプリングしたデザインが採用された。
メカニズムはほぼカレラ4に準じているから、タルガ4の第一の訴求点はデザインにある。南イタリアでのメディア試乗会でも開発担当者はその点を強調していた。クラシカルな美というよりは、旬のカッコ良さ。この辺りの商品企画はMINIに似ている。
ポルシェといえば、技術オリエンテッドなイメージの強い自動車メーカーだ。PDKに見られるように、いつの時代でもモータースポーツに積極的に参戦し、そこからフィードバックされる最新技術を市販スポーツカーに取り込んできた。機能に裏打ちされた技術という実体の塊がポルシェというクルマだと言えるだろう。
Porsche 911 Targa 4(タルガ4) 主要諸元
全長x全幅x全高:4500x1850x1305mm/ホイールベース:2450mm/車両重量:1580kg/乗車定員:4名/駆動方式:リアエンジン4輪駆動/エンジン種類:水平対向6気筒 24V 直噴 ガソリンエンジン/総排気量:3436cc/最高出力:350ps(257kW)/7400rpm/最大トルク:390N・m/5600rpm/トランスミッション:7速PDK(ポルシェ・ドッペルクップルング:デュアルクラッチトランスミッション)/燃料消費率:10.8km/L[JC08モード燃費]/タイヤサイズ(標準仕様):(前)235/40 ZR19(後)295/35 ZR19/最高速度:280km/h/0-100km/h加速:5.0秒/車両本体価格:15,000,000円[消費税込み]
※試乗・撮影車には「ボディカラー:サファイヤブルーメタリック」214,000円/「エスプレッソ(ナチュラルレザーインテリア)」873,000円/「LEDヘッドライト(PDLS+付)」515,000円/「電動可倒式ドアミラー」55,000円/「ポルシェ・アクティブ・サスペンション・マネージメントシステム(PASM)」303,000円/「スポーツクロノパッケージ」368,000円/「パワー・ステアリングプラス」48,000円/「20インチカレラクラシックホイール」454,000円/「カラークレスト ホイールセンターキャップ」30,000円/「シートヒーター(フロント左右)」86,000円/「シートベンチレーション」193,000円/「フロアマット」33,000円/「マルチファンクションステアリングホイール」96,000円/「ブラッシュ・アルミニウム・インテリアパッケージ」141,000円/「ブラッシュ・アルミニウム・センターコンソールトリム」44,000円等のオプションを装着。
クラッチは軽くなく、シフトにもある程度の腕力を必要とする。
一般道で他のクルマの流れに従って走る分には3速までで事足りた。4速には入るが、その後の加速が鈍くなるだけだ。
筆者は3ペダル型のマニュアルトランスミッションの操作の楽しみを理解するが、個人的な好みと興味は俄然PDKの方に強く持っている。自分よりもはるかに賢く上手なのだから変速作業はPDKに任せ、その分の意識をスロットルワークやブレーキコントロール、あるいはハンドル操作などに振り向けたいからだ。
PDKが初めてボクスターとケイマンに採用された時から国内外で運転しているが、その方が、より頭脳的で繊細なスポーツドライビングを楽しむことができると確信している。
[ベーシックだから判る、911本来の実力と魅力・・・次ページへ続く]
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