【ahead femme×オートックワン】-ahead 5月号- 自動車評論犬から見た”犬にやさしいクルマ”って?(2/2)
- 筆者:
犬にとって快適なクルマとは?
わが家には自称自動車評論犬!?がいて、過去15年、イヌの乗り心地テストを行ってきました。
自己流ですが、イヌの乗る場所に硬めのウレタンシートを敷き、爪が食い込んだ跡の数、深さでドライブ中の快適度、ストレス度を計ります。
自動車評論家のボクが快適だと認めるクルマの多くはすぐに寝てしまい、爪跡はほとんど付きません。しかし乗り心地が悪いクルマだと落ち着かず、爪跡だらけだったりするのです。
イヌは基本的に暑がり。愛玩犬の多くは北ヨーロッパ原産で暑さと湿気に弱いと言われています。
イヌは後席から後ろに乗せるのが鉄則で、そこまでエアコンの冷風が届くかに着目して下さい。イヌの乗る場所に乗ってみて、しっかり冷風が届くか確認する必要があります。
たとえばプジョー308SWはコンパクトな3列シート車ですが、居心地、乗り心地が人間、イヌにとって素晴らしく快適なだけでなく、このクラスではめずらしく後席用エアコン吹き出し口を完備。後席にも空調が行き届き、真夏でも実に快適なのです。
また長距離ドライブでは、イヌは飼い主とアイコンタクトできる場所にいさせる…それがボクの考え方。
308SWは後席5脚のシートすべてを独立して取り外せ、人、イヌ、荷物の乗せ方は自在。たとえば2列目中央席を取り外すと車内の中心に愛犬用スペースが出現。イヌが飼い主や家族の傍で安心安全にドライブを楽しむことができるのです。
イヌは動くものに敏感で怖がるため、荷物と同居させるのはNG。乗員とイヌと荷物の理想的車内フォーメーションは乗員/犬/(乗員)/荷物。308SWはそれが可能な、愛犬家にとって最高の1台なのです。
イヌを絶対に乗せてはいけないのはドライバーの膝と助手席(小型犬の場合、よく見かけます!)。ドライバーの膝などとんでもなく、運転に支障をきたし、事故を招く可能性大。
エアバッグが開いた時、イヌが致命的なダメージを受けることもあるのです。後席にイヌ用シートベルトを着用させて乗せるか、人間用シートベルトで固定したケージやキャリーバッグに入れて乗せてあげましょう。
愛犬は家族の一員。だとすれば車内での安全を確保した上でドライブの楽しさを経験させてあげる。それもまた飼い主の役目だと思うのです。
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