日産 エクストレイル グレード比較(5/6)
- 筆者: 松下 宏
- カメラマン:日産自動車株式会社/原田淳
日産 エクストレイル 20GTディーゼルターボ(4WD)/省燃費性能と3.5L級のトルクが魅力
2008年に追加されたクリーンディーゼル搭載の20GTは、何といっても世界一のクリーンな排気ガス性能を持つディーゼルエンジンが魅力。コモンレール+インタークーラー付きターボによって127kW/360N・mのパワー&トルクを発生し、6速MTと組み合わされている。
ガソリンエンジンと比較すると、パワーは2.5L並みだがトルクは3.5L級の実力を持つ。
それでいて、燃費は15.2km/Lを実現する。 燃費に関して言うと、ガソリンの2.5L車が11.8km/Lで、2.0L車が13.6km/Lだから、ディーゼルエンジンを搭載する20GTはランニングコストが安上がりになるのは間違いない。ただ、価格はほぼ300万円で25Xtと比べても40万円近く高い。
20GTにはインテリジェントキーなど専用の装備が用意されるものの、それを考慮に入れたとしても燃費で取り戻せる価格差ではない。
逆に、クリーンディーゼルは最新の次世代エコカーとして自動車取得税と自動車重量税が免税になり、この分だけで20万円以上も負担が少なくなる。
これとエコカー補助金の10万円を考慮に入れると25Xtとの実質的な価格差はグンと縮小する。エコカー免税の75%軽減が適用される20Xtとの比較では、税負担の差は7万円ほどになるので、そのあたりをどう判断するかだ。
20GTはトルク感いっぱいの走りが特徴。ディーゼルエンジンとしては振動や騒音も低いレベルに抑えられているが、ガソリンエンジンに比べると振動や騒音が大きめなのは仕方がない。環境性能の高さに加えて、こうした走りの魅力をどう考えるかが選択のポイントになる。
なお、日産では2010年にもクリーンディーゼルのAT仕様車を発売すると表明している。6速MT車だけでは選べないというユーザーも、もう少し待てば選択肢が広がる。
この記事にコメントする