日産 エクストレイル 新型車解説

  • 筆者:
  • カメラマン:原田淳
日産 エクストレイル 新型車解説
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誕生から7年。X-TRAILが初のフルモデルチェンジ

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2000年10月に、その産声をあげたX-TRAIL(エクストレイル)は、「若者が本当に欲しいクルマとは何なのか」を考え抜いて誕生した日産のミディアム・クロスオーバーSUVである。200万円台で本格的な電子制御4WDが買える、外観はコンパクトなのに室内は広く荷物がたくさん積める。そしてすぐに判断できる特徴的なフォルム。これらを試行錯誤し、スポーツ&ユーティリティの新時代融合をカテゴリーに掲げ開発されたクルマであった。SUVの割に取り回しやすい小柄なボディーは、最新鋭のオールーモード4WDシステムを搭載し、エンジンはワンランク上の車種であるテラノと同じスペックを設定して販売された。その後2003年6月にマイナーチェンジし、バンパー、インパネのデザインを変更。今となってはX-TRAILの顔と言っても過言ではない「ハイパールーフレール」をオプション設定とし注目を集めた。装備では保冷機能付きマルチボックスやポップアップステアリングなど、積極的に新装備を採用し、まさに”道具”としての新たなカー・カテゴリーを確立させた。

そして今回、殻を破って新たなモデルを披露した新型X-TRAIL。今ではこのカテゴリーの開祖ともいえる位置づけにまで成長した。果たして2代目とはどんなクルマか。

使い込む程に使い易さがわかる”機能的なBOXYデザイン

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新型エクストレイルは、初代エクストレイルが築き上げた”エクストレイル”というブランドイメージを、息の長い定番ブランドとして育てていくということを念頭において思案された。それは初代X-TRAILの志を受け継ぎながら、さらにDNAを進化させることを意図し、”アウトドアをとことん満喫するための「TOUGH GEAR」”を開発コンセプトとした新次元SUVである。

新型エクストレイルの4590×1785×1770のパッケージは、初代より全長+135mm、全幅+20、全高+10の拡大。エクステリアは、”一目でわかるエクストレイルらしさ”をテーマに、初代からのイメージと機能を継承しながら、更なる機能性と上質感を融合させたデザインに仕上がっている。

アルファベットの「X」をモチーフにしたフロントマスクとDピラーグラフィックは、特徴的なボリューム感と新鋭なキーコンセプトを立体形状で表現している。室内と荷室の広さを感じさせる低いウエストラインは、同時に室内に開放感を与えている。また、F1やスーパーGTに用いられる空力のCFDを導入してデザインされた個性的なリアコンビランプなど、エクステリアにも新しい特徴となる部分が確認できる。

エクステリアリアスタイリングフロントビューリアビューサイドビュー

“まさに万能ナイフ”うれしい装備と移動が楽しくなる室内空間

インテリア

インテリアは、最初に細部の装備を考えてからデザインスタディが行われた。このクルマの”TOOL VECHLE"としての個性を高めるべく、機能・広さ・質感をさらに向上させ、快適な移動空間を実現。シートには着座時の背中の蒸れを緩和させるセルクロスシートを装備。パネル周りや、ドアトリム、アームレストにはソフトパッドを採用し、質感と快適性を向上させたインテリアデザインに仕上がっている。またパネルからトリムに繋がるラインは、室内空間の広さを強調している。

多目的に使用できる広大なラゲッジルームは、クラス最大の603Lを確保。平均的な26インチタイヤのMTBもタイヤを外さず、そのまま立ててラゲッジルームに入れられる。荷室周りがプラスチックで覆われており、ガンガン汚してガンガン洗うことができる。また、後席を前倒してラゲッジルームと一体フラットにした時、ヘッドレスを前倒しした背もたれ部分に再び装着し、室内仮眠時には枕として使用できる。開発者が最後の最後に思い付いたというこのアイデアは、頭の位置もちょうど良く設定されており、なんだか笑みがこぼれてしまう嬉しいアイデアだ。

フロントシートリアシートラゲッジラゲッジアレンジポップアップステアリング
QR25DEエンジン
オールモード4×4-iエンブレム

新型エクストレイルのパワートレインは2Lと2.5Lが用意。2LのMR20DEエンジンには2WD/4WDが設定され、最高出力137PS、最大トルク20.4kgmの日常で最も使用される状況での加速性能と燃費の両立を目指して開発。2.5LのQR25DEエンジンには4WDのみの設定。最大出力170PS、最大トルク23.5kgmを発揮。全タイプにエクストロニックCVT(2.5LはエレクトロニックCVT-M6)を採用するなど、先進機能を融合した頼もしい高い動力性能を搭載している。これによりスムーズで心地よい加速性能を実感できる。2.5Lにはマニュアルモードも設定される。

走破性は通常のオールモード4×4に、運転操作・車両挙動を判断し、常に適切な前後トルク配分で滑らかな走行性を可能にした、進化したオールモード4×4-i(ヨーモーメントコントロール)を搭載。これにVDC(ヴィークルダイナミクスコントロール)を組み合わせることにより、路面凍結状況下で4輪全てがスピンを始めた場合もVDCシステム内の追加センサーがそれを検地し、エンジントルクを抑制。同時にリヤへのトルク配分を最適にすることで4輪スリップを抑え、車輪が路面をグリップできるように制御してくれる。

また10%以上の急勾配の下り坂で車速を7kmに制御する”ヒルディセントコントロール”。坂道発進時に、ブレーキから足を離した時に車両が後退するのを防ぐ”ヒルスタートアシスト”など、ドライバーの負担を軽減してくれる嬉しい技術が充実している。

サスペンションには、デュアリスをベースにしたフロントストラット、リヤマルチリンクサスペンションを採用。ジオメトリの最適化やザックス社のハイスピードダンピングコントロール・ショックアブソーバーの効果で、優れたオフロード走破性をサポートしてくれる。これにより道路の凸凹面でも突き上げの少ない快適な走行を可能とした。

新型エクストレイルは、初代より定評の駆動・空間・装備を更にも増して向上させて、ユーザーに”このクルマに乗ることの意味”を教えてくれる、そんな1台に仕上がった。

一目で分かるプロポーションと独自の存在感。それはユーザーに対して強いブランド力を示すメッセージであり、メーカーにとっても財産でもある。今後も世界から支持が集まるモデルに成長することだろう。

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筆者
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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