日産 ティーダラティオ 試乗レポート

  • 筆者: 竹岡 圭
  • カメラマン:難波賢二
日産 ティーダラティオ 試乗レポート
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ティーダのセダンバージョン、ティーダラティオ誕生

この秋の日産からは矢継ぎ早に新車のリリースが続いている。そのうちの1台がティーダラティオだ。その名前の冠からもわかるように、簡単に言うと、先日登場した5ドアハッチバックティーダのセダンバージョンである。つまりエクステリア違いの兄弟車で、パワートレインやラインアップはまったく同じというワケなのだ。

日産の中でのポジションとしては、セダンということもあり、よりハッキリとサニーの後継車といってしまいたいところだが、往年のサニーとはガラッとイメージを変えて、ティーダ同様上質感をメインに打ち出してきたところが、いちばんのポイントとなっている。

後席は広々、室内スペースは高級セダン並み

セダンということで、もっと大人しいイメージになるのかと思いきや、ティーダ同様、ハリのある面と、シャープなラインを生かしたもので、スッキリとまとまっている。ボディカラーに気を配れば、営業車的イメージは少ないかもしれない。

インテリアは、ほとんど兄弟車のティーダと同じなのだが、大きく違うのは後席。ラティオはトランクスペースが別にあるために、あのロングスライド機構はついていないのだ。しかし後席は、ティーダのスライドをいちばん後ろに下げた状態でセットされているので、足を組めるくらい広々状態である。その室内スペースは、シーマと同じくらいというから、いかに広いか想像していただけるのではないだろうか。

トランクスペースはさすがにシーマと同じとはいかないがかなり広く、ゴルフバックも余裕で積み込める大きさだ。また長尺物も、センターのトランクスルーを使えば搭載可能である。

新開発のHR15DEエンジンはパワフル&滑らか

ティーダラティオの運動性能で、いちばんの注目はエンジンのスムーズさだろう。ティーダ誕生時新しく作られた1.5Lエンジンは、パワフルかつ滑らか。飛び出し感が強いとまでは感じさせないくらいの勢いで、スルスル~と気持ちよく発進し、その後はグイグイッと加速してくれるといったフィーリングで、なかなか頼りになる感じなのだ。

次に乗り心地だが、実はティーダに試乗したとき「Bセグメントと考えれば十分だけど、Cセグメントくらいに見えてしまう質感の高さを考えると、もう少し要求したくなっちゃうかな…」と思っていたものが、開口部の少ないボディ形状のせいか、気になっていたゴロゴロ感が消え、しなやかな味わいになっていたのには少々ビックリした。

同時に静粛性も高まって、室内での上質さという面では、ラティオの方が上と言えるかもしれない。

走りも乗り心地もインテリアも申し分なし、ドライビングをゆったり楽しめる1台

コンパクトカーというと、ハッチバックがメインの時代、コンパクトセダンというと、どうしても商用車(営業車)のイメージがつきまとってしまいがちだが、ティーダラティオは営業車だけにしてしまうには、少々もったいない気がする。逆にもし、営業車としてラティオが当たったら、ラッキーと思って間違いない。

特筆モノのインテリアの質感の高さは、長い時間過ごせば過ごすほどに、かなりの違いとして現われてくるところ。ゆっくりと開くプッシュダンパー式のボックス類なども、なんだかドライバー側もゆったり気分で、思わず扱いが丁寧になるなんていう効果まであるかもしれない。

そして、走り味もストレスも感じないし、乗り心地もなかなかのものなので、特にロングドライブになればなるほど、その差は現われてくるといったところだろう。ひとつだけ残念なのは最小回転半径。もう少し小さいと嬉しいのだが…もはや欲張りの領域なのかもしれない。

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竹岡 圭
筆者竹岡 圭

OLを経て、自動車専門誌を皮切りに、モータージャーナリスト活動を開始。国内外のレース、ラリーなど自らモータースポーツ活動に関わりながら、海外のモーターショーを精力的に回るなど、なにごとにも積極的に取り組んできた結果、近年は一般誌、女性誌、Web媒体、新聞、TV、ラジオなど、その活動はとても多彩なジャンルに広がっている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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