日産 先進技術 試乗会レポート(3/6)
- 筆者: オートックワン 編集部
リチウムイオンバッテリー
実は、日産といえば“電気自動車”における開祖と言える存在。
1947年に「たま電気自動車」を発売して以来、1996年に初めてリチウムイオンバッテリーを搭載した「プレーリージョイEV」や、2000年に横浜のランドマークタワーで実験的にカーシェアリング用として使用された、超小型電気自動車「ハイパーミニ」を発表。また、1999年には独自開発のハイブリッド車「ティーノ ハイブリッド」を国内で、2006年には、北米でアルティマ ハイブリッド発売するなど、この手の開発には継続的に力を入れてきた企業だ。
近年のトヨタやホンダのハイブリッド技術をはじめ、BMWの水素燃料自動車などと、環境ヴィークルへのスポットはどうしてもこちらに当たりがちだが、これからはこのリチウムイオンバッテリーも大いに注目されたし。
まずは、この日産の電気自動車の力源となる“高性能ラミネート型リチウムイオンバッテリー”をご紹介。こちらのバッテリーは日産とNECの共同開発によるものだ。
このリチウムイオンバッテリーの特徴は、鉛やニッケルと比べて高い電圧を発生させる為、高いパワーを引き出すことが可能。そして、リチウムを使用することで多くのエネルギー備蓄が可能となりバッテリーの大容量化が実現できたという2点が挙げられる。ちなみに鉛の電圧は2V(ボルト)、ニッケルは1.2V、リチウムは3Vというご覧の結果だ。
では、気になる安全面はどうなのか。日産はこれを作るにあたって安全性を導き出す為に3つの技術を採用している。1つ目は“冷却性能に優れたラミネート構造の採用”。2つ目は“結晶構造が安定したマンガン系の電極材の使用”。3つ目は“パック内のセルの充電状況を個別に管理すること”だ。これにより異常放電や発熱による温度上昇を抑制させたり、安定した出力を供給することができるのだという。
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