日産セレナのカスタムモデル「AUTECH」と「NISMO」を徹底比較|タイヤの違いで表現した走りへのこだわり(1/2)

  • 筆者: 大谷 達也
  • カメラマン:島村栄二 協力:株式会社オーテックジャパン

セレナのカスタムモデル「AUTECH」と「NISMO」を徹底比較

日産の特装車やカスタムモデルを長年手がけてきたオーテックジャパン。その名は、2017年からNISMOとともに日産のサブブランドとしても用いられることになり、NISMO(ニスモ)に加えて今後はAUTECH(オーテック)のカスタムモデルが登場することになった。

その第一弾としてデビューしたのがセレナAUTECHである。ここで気になるのが、セレナAUTECHとセレナNISMOではどう違うのか、という点だろう。

そこで私がみなさんに代わって2台に試乗してきた(AUTECHは上級グレードのSPORTS SPEC)。セレナAUTECHとセレナNISMOで迷われたときの一助としていただければ幸いである。

>>セレナAUTECH SPORTS SPECとセレナNISMOを画像で比較する

”プレミアムスポーティ”のAUTECHと”ピュアスポーツ”のNISMO

まずは2台の外観から。

試乗車のボディカラーはセレナAUTECH SPORTS SPECがシャイニングブルーと呼ばれる深みのあるブルーで、セレナNISMOはボディがブリリアントホワイトパール、ルーフがダイヤモンドブラックに塗り分けられた2トーンだ。

ボディカラーの違いだけでまったくといっていいほど2台の印象は異なる。

シャイニングブルーは、“プレミアムスポーティ”をテーマに掲げるAUTECHだけあって、スポーティな中にも上質感や品のよさが漂う。

これに対してホワイトとブラックにペイントされたセレナNISMOは、一切の妥協を廃した純真さのようなものを感じる。これもまた、NISMOのテーマである“ピュアスポーツ”に直結したボディカラーといえるだろう。

ボディカラーに加え、2台の印象を大きく変えているのがフロントセクションだ。

エアロパーツは共通だが、カラーの違いで印象がガラリと変わる

日産のデザインアイコンであるVモーショングリルを反復するかのような太いバーがあしらわれたセレナNISMOは力強さやスポーティさを強調しているのに対し、セレナAUTECHは、これまでオーテックジャパンが手掛けてきたマーチ ボレロやノート モード・プレミアなどに共通する”ドット・パターン”を配して上質さを主張している。

その下側に設けられたバンパーまわりのデザインにしても、セレナNISMOはまるでフォーミュラーカーのフロントウィングのような形状となっているが、セレナAUTECHは落ち着きのなかにも重心の低さを強く訴えるデザインが施されている。

ボディサイドやリアエンドに用いられるエアロパーツの多くはセレナAUTECHとセレナNISMOで共通だが、それぞれのアクセントカラーはAUTECHがいぶし銀のようなメタルカラーに対してNISMOはピュアスポーティの象徴ともいうべき鮮やかな赤。その差は歴然としている。

セレナAUTECHの内装は欧州車のようなプレミアム感

2台の違いはインテリアにも反映されている。セレナAUTECHはステアリングやシートなど内装の多くが上質なスムーズレザーで覆われ、要所要所にAUTECHのテーマカラーである湘南ブルーのステッチが施されている。

まるでヨーロッパのプレミアムブランドのような、控えめだが高級感の漂うキャビンである。

レーシングカーのようなセレナNISMOのコックピット

対するセレナNISMOは、ドアを開けた瞬間、まるでレーシングカーのコックピットに迷い込んだかのようなスポーティなインテリアが印象的。その決め手は、基本となるスウェード調素材と、ここに部分的にあしらわれた赤のドット・パターンや同じく赤のステッチだ。

ステアリングもグリップ部分がスウェード調のアルカンターラで覆われているほか、目にも鮮やかな赤いステッチが施されているが、それらにも増して目を引くのがステアリングの頂点に設けられた赤のマーカー。これは正確なステアリング操作を助けるための目印で、レーシングカーでよく見られる装備のひとつ。

また、スウェード調素材は滑りにくいことから、やはりレーシングカーのステアリングやシートによく用いられる。とりわけスウェード素材で覆われたステアリングは、グリップが良好なことからレーシングカーの重い操舵力が軽く感じられることもあるほど。NISMOは、どこまでいってもピュアスポーツなのだ。

日産/セレナ
日産 セレナカタログを見る
新車価格:
276.9万円479.8万円
中古価格:
19.8万円517.7万円
1 2 次へ

この記事の画像ギャラリーはこちら

  すべての画像を見る >

【PR】MOTAおすすめコンテンツ

大谷 達也
筆者大谷 達也

1961年、神奈川県生まれ。エンジニア職を経験後、1990年二玄社に就職し、CG編集部に配属となる。以来、20年間にわたり同誌の新車情報、モータースポーツに関する記事を企画・編集・執筆。2010年3月フリーランスとなる。現在もCGの編集・執筆業務に携わる傍ら、ENGINE、GENROQ、東京中日スポーツ新聞、レーシングオンなどにも寄稿。日本モータースポーツ記者会会員。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

MOTA編集方針

「車好きのみんなが見ているメルマガ」やSNSもやってます!
カー用品・カスタムパーツ

愛車の売却を、もっと楽に!もっと高く!

  • 一括査定はたくさんの買取店からの電話が面倒?

    これまでの一括査定は、たくさんの買取店からの電話が面倒でした。MOTA車買取なら、最大20社の査定額をwebで簡単比較。やり取りするのは査定額上位の3社だけ。車の査定が楽に完結する仕組みです。

  • 一括査定は本当に高く売れるの?

    これまでは、買取店に会わないと査定額がわからず、比較がしづらい仕組みでした。MOTA車買取は、申込翌日18時に最大20社を簡単比較。加えて、買取店は査定額上位3社に選ばれるために競い合うから、どうしても高く売れてしまいます。

新車・中古車を検討の方へ

人気記事ランキング
最新 週間 月間

新着記事

新着 ニュース 新型車 比較 How To
話題の業界トピックス・注目コンテンツ

おすすめの関連記事

日産 セレナの最新自動車ニュース/記事

日産のカタログ情報 日産 セレナのカタログ情報 日産の中古車検索 日産 セレナの中古車検索 日産の記事一覧 日産 セレナの記事一覧 日産のニュース一覧 日産 セレナのニュース一覧

この記事にコメントする

コメントを受け付けました

コメントしたことをツイートする

しばらくしたのちに掲載されます。内容によっては掲載されない場合もあります。
もし、投稿したコメントを削除したい場合は、
該当するコメントの右上に通報ボタンがありますので、
通報よりその旨をお伝えください。

閉じる