e-NV200でプライベートな時間を贅沢に過ごす [日産 e-NV200 試乗レポート]/飯田裕子(2/2)
- 筆者: 飯田 裕子
- カメラマン:茂呂幸正
e-NV200のラゲッジはまるで「食パン」のよう!
e-NV200の荷室は、(5人乗りの後席以後)長さ1.1m×幅1.5m×高さ1.3m。高さも広さも十分なスペースは、いかにも様々な大物や量を飲み込むことができそうだ。
そんな想像が膨らんだ私、後席にラゲッジを向いて膝を立ててラゲッジスペースを眺めてみたのだが、食パン一斤分のようなカタチをしたそのスペースに、大人気もなく足をバタバタさせながらウキウキしてしまった。
ビジネスユースと思わなければ、そのシンプルなスペースが一つのツール箱のようで新鮮に見えたのだ。
バッテリーの「使い過ぎ」を防止する機能も
フロントウインドウはもちろんサイドウインドウもとりわけ広いフロントシートの解放感と、スッキリとしたEVの走行はとても似合っていた。
乗り心地はフラットでゴツゴツやバタつきもない、本当の意味でのフラットゆえ、決して悪くない。航続可能距離はバッテリー残量とともにメーター中央に表示され、特にEVに不慣れな私はソレをチェックする頻度が高いのだと思うが、リーフユーザーなどは慣れると走行感覚で大体の消費パターンや電費が想像できるようになるという。
またその電費のコントロールにはECO/ノーマル(Dモード)のスイッチが活躍しそうだ。
ECOモードであればEVらしい加速瞬足はやや鈍り、アクセルを緩めたときの減速感(回生)も強い。一方でDモードはアクセルを少し踏み込んだだけでスッ、スッ、スッと前進する力が強くグイグイと走る。
例えば、日常では通勤やお子さんの送迎などに。週末はレンタルしている畑に、ペットとの広いドッグランを求めて。そしてオートキャンプ場で充電しながら1DAYピクニックを楽しむなど、e-NV200とのつき合い方が頭に浮かぶ。もちろん、使い方はひとそれぞれだけれども。
確かにEVには航続距離への不安がつきまとう。が、慣れると電力や充電のマネージメント方法もわかり、何の不満もないばかりか、むしろカワイイと言う人もいる。
より快適な実用車を求める、幅広い人たちにこのクルマを勧めようとは思わない。しかし、マネージメントの面白さや緊急時の外部電源としての頼もしさ、そして電気を持ち出して楽しめるEVミニバンの新しさは、誰かの好奇心とか冒険心を誘うのではないかしら。
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